[特殊メーク技術、医療分野に応用へ  神戸の遠藤さん]
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(神戸新聞  2011年1月3日)


ハリーポッターやスパイダーマンなどハリウッド映画で使われる特殊メークの
技術を応用し、乳房を摘出した乳がん患者や四肢の欠損などに悩む患者を元の
姿にする取り組みが神戸市内で始まった。

医療産業都市を掲げる神戸市は「患者のクオリティー・オブ・ライフ(生活の
質)向上につながる」と評価。
高い技術力を国内外の医療メーカーに売り込んで企業誘致につなげることも
検討している。


取り組んでいるのは、神戸市中央区花隈町、特殊メークアーティストの遠藤
慎也さん(27)。
ハリウッド映画やテレビドラマを舞台に米国などで活躍してきた業界の
第一人者だ。
作品づくりを続けるうち、「培った技術で人を喜ばせたい」との思いを
募らせ、医療分野への進出を決めた。


「エピテーゼ」と呼ばれ、義手や義眼、人工乳房などシリコンで作った医療
用具に着目した。
医療品メーカーなどが製造し、体に装着していたが、接合部分や色合いに
違和感が残ることが多かった。


遠藤さんは特殊メークの技術で接合部分の違和感をなくし、うぶ毛やしわの
1本ずつを本物そっくりに再現できる。
肌の色や感触だけでなく、装着具を体温と同じにすることも可能といい、
神戸市企業誘致推進室・医療産業グループの担当者も「常識を覆す全く新しい
技術。神戸の強力なコンテンツになる」と絶賛する。
遠藤さんは「美容整形では傷痕が残る可能性があり、患者は他人の目線が
患部に向かうだけで傷付く。見た目が完全に元通りになれば、心のケアに
つながる」と話す。


すでに12月から大阪の美容スタジオと協力し、義眼などのサンプル作りに
取り組んでおり、春には神戸市のポートアイランドにシリコンなど素材開発の
ための作業スペースを設置する予定。
また、技術者養成学校の開校準備も進めている。


一方、同市は補助金の適用を検討するとともに、医療品メーカーやシリコン
などの素材メーカーに遠藤さんの技術を紹介。
すでに複数のメーカーが興味を示しているという。

市の担当者は「看護師や外科医などの医療トレーニング用具にも応用でき、
将来性のあるビジネスだ。ポートアイランドへの企業誘致につなげたい」と
期待している。
(前川茂之)


http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003713621.shtml   


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