[円形脱毛症]

(Wikipedia)


円形脱毛症(通称十円ハゲ)とは、頭に十円玉大の脱毛部分が出来る自己
免疫病の1つである。
一般的に男性型脱毛症とは原因が違うため区別される事が多い。

円形脱毛症にはいくつかのグループがある。
脱毛が進行中の箇所の毛は簡単に抜けたり、抜けた毛の毛先が尖っていたり
切れ毛になっている事が多い。

また、円形脱毛症患者には頭髪や体毛だけではなく、爪に横筋や小さな凹みが
無数に出来たり、爪自体が歪んだりする症例が見られることがある。
これは爪と毛が構造的に非常に類似しているからである。



<原因>
本来、体の防御機能であるCD8陽性Tリンパ球が毛根部分の自己抗原
(おそらくメラニン関連の蛋白)にあやまって攻撃してしまういわゆる自己
免疫反応によって引き起こされる自己免疫疾患である。

CD4陽性T細胞はCD8陽性細胞とともに自己抗原への反応を助ける働きを
している。

組織学的には毛包周囲にswarm of bees(蜂の巣)をいわれるリンパ球浸潤が
見られる。
自己免疫反応の結果、脱毛部分の毛根組織は萎縮し障害されるが、リンパ球
反応が消失すれば元通りの毛が再生される。
これらの反応には「HLA-DQB1 03」など遺伝的背景があるとされる。

立毛筋付着部位にバルジ領域といわれる幹細胞がある。
この幹細胞から毛の組織のすべてが作られる。
円形脱毛症ではこの幹細胞は障害されないため永久脱毛になることはない。


なぜリンパ球が誤反応するのかは判っていないが、古くは精神的ストレスに
よって発症すると言われていた病気であることなどから体内でなんらかの
影響を受けている可能性が高い。
しかし、ストレスを感じるとは考えにくい生まれたばかりの幼児などにも発症
していることから、現在では精神的ストレスは誘因の1つではあっても
主原因は体内のアレルギーが合併するなどによって自己免疫異常が引き
起こされているのではないかと考えられるようになってきている。
また肉体的ストレス、ウイルス感染なども誘因の1つである。

体内に他のアレルギー症状がある場合、例えば花粉症では花粉シーズンには
花粉症が酷くなる一方で円形脱毛症が治癒したりするなどアレルギー同士が
相互に関与していると思わせる症例も多く見られる。



<アレルギー性>
円形脱毛症全体の8割を占めるタイプで、他のアレルギー疾患 (アトピー性
皮膚炎や喘息など)と円形脱毛症との合併には統計的有意差があると言われて
おり、これらのアレルギー疾患が円形脱毛症と深く関わっていると推測されて
いる。
このタイプは発症が単発型でも次第に症例が重くなる傾向があり完治が
難しいとされている。



<非アレルギー性>
アレルギーを持っていない患者の場合、ストレスなどによって自己免疫異常が
一時的に発生して脱毛に至るのではないかとされている。
アレルギーを持つ場合でもストレスが引き金となり発症してアレルギーに
よって重症化する可能性も考えられている。
ストレスが原因の場合はストレスやプレッシャーがなくなれば治癒するため
短期(6ヶ月程度以内)で完治することが多い。



<アトピー皮膚炎との関連性>
円形脱毛症患者の40%以上がアトピー素因を持つと言われ、54%が本人
もしくは親兄弟にアトピー素因が認められるなど、アトピー皮膚炎と円形
脱毛症には密着な関係があるとされている。



<患者分布>
円形脱毛症の年齢分布は、30歳以下で発症する割合が81.8%、特に15歳以下の
発症が全体の4分の1を占めているなど若い世代に多いのが特徴。
また成長期だけではなく生まれたばかりの幼児でも発症が見られる。

男女比では、やや女性が多い傾向にあり、生理や出産などにより悪化または
治癒する事がある。



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