カテゴリー : アクティブエイジング・アンチエイジング

23区で荒川・足立だけ停電は不公平・・・区長抗議

[23区で荒川・足立だけ停電は不公平・・・区長抗議]

(読売新聞  2011年3月23日)


東京都荒川区の西川太一郎、足立区の近藤弥生の両区長は22日夜、計画停電の
対象地域を23区で両区だけに限定した東京電力に対し、その理由説明や、
国民が広く公平に負担するよう計画の再検討を緊急要請した。

両区長が同社東京支店副支店長に要請書を手渡した後、記者会見した。

同社は22日、翌日以降の対象地域をホームページ(HP)に掲載し、23区では
両区だけになることを公表したが、両区には連絡がなかったという。
計画停電の実施予定地域は当初は8区だったが、段階的に縮小している。


要請書は「電力需要抑制のためには停電の対象を広くするのが合理的で公平
なのに、対象地域を狭め、場合によっては1日6時間の停電を強いることは
誠に遺憾」などと抗議。
一方で、被災地が厳しい状況であることや、大規模停電を回避するには計画
停電は必要で協力するともしている。


西川区長は「区は区民に対して停電に理解いただくようにしているのに、
東電からは事前に相談もなくHPに掲載して良しとする姿勢に強い憤りを
感じる」と話した。

近藤区長も、停電の対象となった理由について明確な回答がないとし、
「東電は(都心部ではない)周辺区を見くびっていると思える」と語った。


荒川区停電対象は約9万5,000世帯のうち約1万世帯。

足立は約30万世帯のうち約10万世帯。

これまでに荒川で4回、足立区で7回、停電が実施された。


同社東京支店は「両区にお住まいの皆様にもご理解頂けるよう努力して
参りたい」としている。


http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110323-OYT1T00272.htm?from=navr



  




「こだまでしょうか」ACのCMで詩集人気沸騰

「こだまでしょうか」ACのCMで詩集人気沸騰

(スポニチアネックス  2011年3月23日)


東日本大震災後にテレビで放送されている、社団法人「ACジャパン」のCMが
話題を呼んでいる。


CMに使われている詩「こだまでしょうか」は、大正時代の詩人・金子みすず
の作。
1984年に発売された詩集「金子みすず童謡集・わたしと小鳥とすずと」
(JULA出版局)に収められている。


また、「思いは見えないけれど、思いやりは見える」との言葉が印象的な
詩は、宮沢章二の「行為の意味」の一部分。
同名の詩集がごま書房新社から発売されている。


いずれの出版元にも震災後から注文が殺到し、在庫は完売。
学校関係者からの「教材にしたい」との問い合わせも多いという。

重版を決定したが、製紙工場の多くが被災した東北地方にあり、稼働停止する
などしているため紙不足が起こっており、印刷が進まない状態。
全国の店頭に並ぶのは4月中旬という。



かわいいイラストとユニークな言葉遊びであいさつを呼びかけるCM
「あいさつの魔法。」はユーチューブで200万回以上再生。
レコード会社がCM曲の配信を検討している。


http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2011/03/23/kiji/K20110323000480890.html






口から雑菌が入るのを予防する歯ブラシすらも足りない

[「歯ブラシすら足りない」 医薬品届かず医療関係者の悲鳴]

(産経新聞  2011年3月19日)


多くの人が死傷し、避難所で不自由な暮らしを強いられている東北地方の
被災地。
「医薬品が足りない」
「燃料がない」
生命を守る最前線の医療機関からは、医療関係者からの悲鳴が聞こえる。


<生き延びたのに・・・>
津波で1階が水没した宮城県気仙沼市の森田医院を17日朝訪れた小野寺孝さん
(64)は、求めた高血圧の薬を受け取れなかった。
津波でカルテが流され使っていた薬の名前も分からないという。
医院からは医薬品も多く失われた。
森田潔院長は「肺炎や扁桃炎、腸炎を防ぐ抗生物質が足りない。症状を
見分ける血液検査器も、口から雑菌が入るのを予防する歯ブラシすらも」と
話す。


地域の中核病院、気仙沼市立病院の正面玄関には「高血圧や糖尿病など必要
不可欠な薬に限って処方する」との張り紙が。
家を失った被災者は持病薬もともになくし、薬を求め少しでも大きな病院を
目指す。

地震と津波で生き延びながら、その後命を落としたり危険にさらされている
人が相次いでいる。


津波に襲われた宮城県東松島市の避難所では、水にぬれた被災者が「寒いから
寝るな」と声を掛け合う中で高齢者が息を引きとった。
がれきに長時間閉じ込められたことによる低体温症で亡くなった人も相当数
いる可能性がある。

岩手県釜石市の病院では地震による停電で医療機器が止まり入院患者8人が
死亡。

福島県では福島第1原発事故で大熊町の病院からいわき市へ退避した入院
患者のうち14人が避難先で命を落とした。


大震災から1週間がたち、約2,100カ所の避難所で約38万人が生活している。
低温と食料不足が体力を奪い肺炎などの感染症への懸念が強まる中、医薬品の
欠乏も深刻だ。

日本医師会は糖尿病や高血圧などの治療薬や、透析に使う薬品など多くの
種類の薬が現地に届いていないと訴える。



<流通障害足かせ>
医薬品の準備は十分あり、届かない原因はガソリン不足による「流通障害」
だというのが厚生労働省の説明だ。
医療機関の要請は各県の県災害対策本部がまとめ、地元の医薬品卸会社や
組合に要望。
卸が製薬会社に必要量を注文する。
処方箋が必要な医薬品は食品などと違い、医師の要望量を卸が介する経路を
通じなければ出荷できない事情が製薬会社側にはある。

製薬最大手、武田薬品工業(東京)は「被災地の卸会社の要望量には応えて
おり出荷は滞っていない」とし、被災県の都市部にある物流拠点までは届いて
いる薬もある。

だが岩手県によると帰路の燃料を心配し東京からの配送を拒否するケースも。

水沢市内の大手医薬品卸の支店によると、点滴用の輸液は首都圏からの搬入が
滞っている。

被災地域内での配送はさらに条件が悪い。
卸業界はオートバイや自転車も動員し配送に奔走するが遠隔地は難しい。
沿岸部へは17日までに自衛隊ヘリによる医薬品輸送が始まったが、輸送拠点は
絶対的に足りない。
約8,000人と連絡が取れない宮城県南三陸町ではガソリンがなく救急搬送も
できない。


政府は17日夕、石油業界に300台のタンクローリーを追加投入するよう要請。
燃料供給は命に直結している。


被災直後に石巻赤十字病院(宮城県石巻市)で医療活動に当たった、成田
赤十字病院の中西加寿也医師(52)に当時の様子を聞いた。

--現地にいた期間は
「12日夜から14日昼まで。日赤の救護班の一員および災害派遣医療チーム
(DMAT)として派遣された」

--病院の状況は
「到着時、1階のフロアはすべて人で埋め尽くされていた。毛布を敷いて横に
なっている人もいれば、椅子に座っている人もいた。このフロアでは軽症
患者と中等症患者に分けて、それぞれ別のブースで治療に当たっていた。
椅子や簡易ベッドを使っての診察だったが、それ自体は大きな支障は
なかった」
「しかし、治療が終わり、避難所に戻ることが可能と判断されても、電気、
水道、暖房などライフラインが確保されておらず、過酷な環境のため、病院の
中に置いてほしいという人が多く、被災者が院内に滞留する結果になった」

--日中の病院の様子は
「早朝から、ヘリコプターや救急車などが、ひっきりなしに救出した患者を
搬送してきたので、院内の滞留は続いた。13日は、中等症患者の診療を担当
したが、寝かせて診察する場所をつくり出すのに苦労した」

--医薬品は足りたか
「医薬品や検査試薬は、一部で残量が少なくなってきて、さらに補給のめどが
立っていないため、使用するかどうか判断が難しかった。手術は、器具の洗浄
などのための水が不足していることから、原則行われていなかった」

--病院のライフラインは
「通常使用の水は屋上のタンクにある貯蔵分だけで、電気も自家発電
だったが、その燃料も14日まで、食料は入院患者用の備蓄が14日の昼で
なくなってしまうという話だった。幸い電気は13日午後、優先的に供給が
始まり、停電という事態は避けられた。食料も14日早朝、救援物資を積んだ
トラックが到着、何とか間に合ったと思う」

--一番困ったことは
「現地で何が起きているのか、情報を発信する手段が不十分だったことだ。
インターネットも携帯電話も駄目、衛星携帯電話もなかなか使えない。薬が
足りない、赤ちゃんのミルクが足りない、重症患者を別の病院に搬送したい
など、必要なことを伝えたいのに十分できない。病院の会議では、情報発信が
できる地域に出た人は、とにかく石巻の惨状をアピールして、広めてくれと
話し合った」


http://sankei.jp.msn.com/life/news/110319/bdy11031908260001-n1.htm   














生体とヨウ素

[ 生体とヨウ素]

(Wikipedia)


体内で甲状腺ホルモンを合成するのに必要なため、ヨウ素は人にとって必須
元素である。
人体に摂取、吸収されると、ヨウ素は血液中から甲状腺に集まり、蓄積
される。


海洋の中にある日本では食生活の中で海藻などから自然にヨウ素の摂取が
行われるが、大陸の中央部ではヨウ素を摂取する機会がほとんどないので、
ヨード欠乏症による甲状腺異常が多く発生した。


アメリカではFDAの規定により食塩の中に一定量のNaIが混入させてある。

また、モンゴルでは日本からの援助で国民にヨウ素剤を服用させた結果、
甲状腺異常の患者を激減させた。
中国では食塩にヨードの添加を義務付けている。
また、日本ではヨードを含有することをうたった鶏卵が売られている。


逆にヨード制限食を必要とする際には、昆布などの摂取を控えなくてはなら
ない。


同位元素による甲状腺シンチグラムには、123-Iなどを用いる。


チェルノブイリ原子力発電所の事故では、核分裂生成物の131-Iが多量に放出
されたが、これが甲状腺に蓄積したため、住民に甲状腺ガンが多発した。

放射能汚染が起きた場合、放射性でないヨウ素の大量摂取により、あらかじめ
甲状腺をヨウ素で飽和させる防護策が必要である。

そのため、日本は国民保護法に基づく国民の保護に関する基本指針により、
核攻撃等の武力攻撃が発生した場合に、武力攻撃事態等対策本部長又は
都道府県知事が、安定ヨウ素剤を服用する時期を指示することになっている。

なお、独立行政法人放射線医学総合研究所は、たとえヨウ素を含んでいても
うがい薬や消毒剤など、内服薬でないものは「安定ヨウ素剤」の代わりに
飲んだりしないようにとしている。









東日本大震災:ヨウ素剤23万人分確保 被ばくに備え

[東日本大震災:ヨウ素剤23万人分確保 被ばくに備え]

(毎日新聞  2011年3月15日)


厚生労働省は15日、被ばくの恐れがある場合に服用するヨウ素剤を福島県内に
23万人分確保したことを明らかにした。
同日の衆院厚生労働委員会の理事懇談会で説明した。

ヨウ素剤は放射性ヨウ素が甲状腺に蓄積されるのを防ぐ。

同省は「十分な量を確保している」と説明した。


http://mainichi.jp/select/science/news/20110316k0000m040123000c.html   




福島県の被ばく医療、5病院が初期医療、福島県立医科大が2次医療

[東日本大震災:被ばく医療、3段階のネットワーク構築]

(毎日新聞  2011年3月15日)


作業員や住民が被ばくした場合の医療体制については、茨城県東海村にあった
核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」で社員2人が死亡した臨界
事故を教訓に、放射線医学総合研究所(千葉市)や広島大などを頂点とする
3段階の被ばく医療ネットワークが構築されている。


文部科学省によると、事故が起きた場合、自治体が指定した「初期医療機関」
や避難所で、サーベイメーター(表面汚染検査器)による放射線量測定
受ける。

シャワーを浴びるなどしても汚染が一定以上だと内部被ばくが疑われるため、
「2次医療機関」に入院してヨウ素剤などの投薬を受ける。

さらに、重症で皮膚移植などの専門医療が必要なら「3次医療機関」に指定
されている放射線医学総合研究所などに搬送される。
重症者には先端医療技術が不可欠のため、さまざまな分野の専門医がチームで
治療にあたる。


被ばく治療は迅速さが欠かせないが、原子力施設は設備の整った医療機関が
少ない地域に立地していることが多い。
このため、原子力安全研究協会によると、地元や近隣に原子力施設がある
18道府県はあらかじめ地域防災計画などで医療機関を指定。

福島県の場合は5つの病院を初期医療機関、福島県立医科大を2次医療機関と
している。

【川辺康広】


http://mainichi.jp/select/science/news/20110316k0000m040037000c.html
   

うがい薬「飲まないで」と専門家 買い求め客が急増

[うがい薬「飲まないで」と専門家 買い求め客が急増]

(共同通信  2011年3月15日)


東日本大震災に伴う福島原発放射性物質漏えいで15日、首都圏でも通常より
高い放射線量を観測した。

都内の薬局でヨウ素入り消毒薬やうがい薬を買い求める客が急増。

放射線医学総合研究所は「内服すると有害成分が多い。飲むのは絶対に
やめて」と呼び掛ける。

「これは安定ヨウ素剤でなく、うがい用です」とレジで念を押す薬局も。


世田谷区の薬局では、うがい薬やヨードチンキが在庫切れに。

被ばくによる健康被害を抑える「安定ヨウ素剤」服用には医師の処方が必要
だが、ヨウ素はうがい薬などにも含まれるため、代替品と誤解されやすい。

大手量販店ドン・キホーテはここ数日、首都圏の店舗中心に高機能マスクや
消毒用ハンドソープ売り上げが通常の2~3倍で「放射能対策かも。インフル
エンザ予防用なのに」と困惑する。

埼玉県内のホームセンターは地震発生直後からカセットこんろやペット
ボトルの水が品薄になり、今後は肌を隠す雨がっぱや帽子などの需要が
増えると予測。
「客は何としても身を守りたいという心理状態になっている」と指摘する。

乾電池などがほぼ完売の都内のスーパーも、入場制限するほど客が開店前から
詰め掛け「原発事故の影響は予測できない」と不安を口にする。

東京ディズニーリゾートやよみうりランドなど、地震直後から休園を続ける
遊園地も多い。

東京・浅草花やしきは営業を再開したが「原発との関係は分からないが、客は
極端に少ない」と話す。


http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011031501000758.html   



放射性物質のうち、甲状腺がんの原因となるヨウ素にはヨウ素剤を

[被ばく対策―マスクや帽子必携 窓閉め、換気扇も制限]

(共同通信  2011年3月13日)


炉心溶融が起きた東京電力福島第1原発の周辺で被ばく者が出た。
放射性物質から身を守るための注意点を、専門家への取材からまとめた。


まず必要なのは、発生源からなるべく早く離れること。
避難の際は、放射性物質を吸い込むのを防ぐため、ぬれたタオルやマスクで
口や鼻をふさぎ、肌は露出せず気密性が高いカッパなどを着用、帽子も
かぶった方がいい。
風下を避け、雨は濃度が高まる恐れがあるため触れるのは厳禁だ。

避難先には、放射性物質を通しにくいコンクリート製建物が望ましい。

室内に入る前に身に着けた物を処分し、水場があれば全身を洗い「除染」
する。
すでに被ばくした場合にも有効な対策だ。
頭髪は念入りに洗いたい部位だが、爪を立てたりして皮膚を傷つけると
逆効果という。

室内に入った後は窓を閉めて不要な外出は避け、外気を取り込むエアコンや
換気扇も使わない。


発生源周辺の農作物は放射性物質が付着している可能性があり、口にしない
よう注意が必要。
周辺の水も使用しない。


1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故では、約1週間で日本に放射性
物質が届いた。
放射性物質は拡散しやすく、発生源から離れていても油断はできない。


放射性物質のうち、甲状腺がんの原因となるヨウ素は、自治体が備蓄する
ヨウ素剤を事前に飲めば発症をある程度防げるが、副作用があるため専門家の
指示があるまでは服用しない。

セシウムは白血病などを引き起こすが、被ばくを防ぐ医薬品はない。


避難や対策を効率化し、過剰反応を防ぐためにも、国や事業者の積極的な情報
提供が不可欠だ。
被ばくしたか不安な場合は、病院の放射線科などで体表の放射線量を調べて
もらえるという。


http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011031301000405.html     


過食症・拒食症:女子中学生の2%、予備軍は数倍

[摂食障害、100人に2人 女子中学生「予備軍は数倍」]

(共同通信  2011年3月2日)


女子中学生の100人に2人は専門医の治療や指導が必要な摂食障害と推計
されることが1日、厚生労働省研究班の初の大規模調査で分かった。

調査した国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の小牧元・心身医学
研究部長は「予備軍はこの数倍はいるだろう。ダイエットをよしとする風潮が
子どもを危険にさらしている可能性もある」と指摘。


摂食障害は、自覚がなく治療が難しいケースが多く、きちんと食べるよう
教える予防策や、専門機関によるサポート体制の充実が求められそうだ。


調査は2009~2010年、関東と中国地方の計2都市の36中学校に通う
約8千人を対象に実施。
国際的な標準に基づき、体形や食事への意識など28項目を尋ね、5,161人
(女子2,604人、男子2,557人)から有効回答を得た。

その結果、女子の1.9%、男子の0.2%が、身体だけでなく心の問題にも対応
できる専門の医師の下で治療や指導を受ける必要がある摂食障害と判断
された。

痩せることを目的にした行為(4週間に2回以上)をみると、
  「下剤を使った」は女子1.1%、男子0.7%
  「口に手を突っ込むなどして吐いた」は女子1.4%、男子0.9%
  「食事を抜いた」は女子3.6%、男子2.6%
  「過度の運動をした」は女子6.8%、男子3.8%
だった。


http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011030101000651.html   


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・「自画像が隠された摂食障害を描き出す

————————————————–





うつ治療を問う(5)針や歯科治療で回復

[うつ治療を問う(5)針で回復 診断は本当か]

(読売新聞  2011年3月1日)


東京都の50歳代の女性会社員は5年前、精神科でうつ病と診断された。
きちょうめんな性格が管理職になって強まり、部下の仕事に細かく口を挟んだ
結果、職場で孤立したことが心の不調のきっかけだった。
薬物治療を受けたが、仕事への意欲は戻らず、休みがちになった。
抗うつ薬や抗不安薬、抗精神病薬が増えていった。

3年前のある朝、頭が前に傾いたまま上がらなくなった。
整形外科の検査では骨や筋肉に異常はなく、診察した医師は「精神科の薬の
影響」とみた。

「首の筋肉をほぐしたら楽になるのでは」
知人に勧められ、針きゅう院の蓬治療所(東京都杉並区)へ行った。
所長の戸ヶ崎正男さんは、背中などのツボに温きゅうを施し、首などに浅く
針を刺した。
数回通うと、頭が上がるようになった。
以後も「心身の心地よさ」を味わうため、定期的に通った。
次第に活力が戻り、薬に頼る気持ちが薄らいだ。
今では薬はほとんど必要なく、職場の人間関係も修復して、元気に仕事をして
いる。


東洋鍼灸専門学校(東京都新宿区)副校長の松田博公さんは「針きゅうには
心身をリラックスさせる効果はあるが、精神疾患を治すわけではない。ただ
最近は、心の不調を安易にうつ病と診断するケースが増えているためか、
針きゅうで良くなる『うつ病』が目立つ」と話す。



歯科治療が回復のきっかけになった人もいる。
東京都の40歳代の主婦は4年前、ひどい頭痛や肩こりから、不眠、意欲低下に
陥り、精神科でうつ病と診断された。
薬は効かず、孤立感が強まり、発作的に電車に飛び込もうとしたことも
あった。

昨年、歯科で虫歯の治療を受け、全ての歯でしっかりかめるようになると、
頭痛や肩こりが減った。
心が晴れやかになり、間もなく精神科の治療が必要なくなった。
治療した歯科医は「虫歯などで片側の歯でばかりかむと、頭や首の筋肉が緊張
して痛みが出ることがある。痛みに対処しただけで、うつ病を治したわけでは
ない」と語る。

神奈川歯科大(横須賀市)教授の小野塚實さんは「ガムなどをかむと、
ストレスが減ることは証明されている。しかし、うつ病が歯科治療で回復する
とは考えにくい」と話す。


針きゅうや歯科治療でよくなる「うつ病」は、本当にうつ病なのだろうか?
安易な診断、薬物治療の見直しが求められている。

(佐藤光展)

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=37466   




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