カテゴリー : パーキンソン病

フィリピン人を母親に持つ男性に発症する難病手術へ 徳島大病院

[国内2例目の難病手術へ 徳島大病院、比の神経性患者に]

(徳島新聞  2011年2月10日)


徳島大学病院(徳島市)は、全身が不随意の動きをする神経性の難病・
ルーバッグ病にかかったフィリピン人男性患者の脳外科手術を15日に実施
する。
国内2例目、世界でも5例目で、今回の患者が最も重症という。
手術は、同病院がフィリピンの国立病院と行っている共同研究の一環。


徳島大学病院によると、ルーバッグ病は、遺伝性の病気で、フィリピン人を
母親に持つ男性に発症する特性がある。
患者数は東南アジアを中心に数千人といわれる。


手術を受けるのはマニラ市近郊在住のジョエル・モンセラテさん(49)。
8年前に発症し、全身の不随意運動のため、食事や睡眠もままならない状態。
症状がさらに悪化すれば、生命の危険もあるという。


ルーバッグ病と同様に不随意運動を起こすパーキンソン病などの脳外科手術は
従来、脳の特定部位を熱を加えて壊す手法が一般的だった。

徳大病院の手術は、脳の中に電極、前胸部にペースメーカーをそれぞれ埋め
込み、電気刺激によって神経の働きを改善する難度の高い方法で行う。

国内では2009年、東京都内で軽症患者に初めて実施され、今回が2例目。


徳大病院では、梶龍兒神経内科長を中心とする研究グループがフィリピンの
国立小児病院と共同研究を進め、2007年にルーバッグ病の原因となる
遺伝子を発見。
その後もフィリピン国内で調査し、症状が重く、手術の希望が強いモンセラテ
さんに手術を行うことにした。

国際貢献と研究の一環のため、手術や入院の費用は無償とする。


梶教授は「日本人男性とフィリピン人女性の結婚が増えており、その子どもが
発症する恐れがある。治療法を確立し、病気の解明に寄与したい」と話して
いる。


http://www.topics.or.jp/localNews/news/2011/02/2011_129731725809.html   



若年性パーキンソン病:病気に気付いた年齢は平均37歳

[パーキンソン病療養生活期間、平均12.9年]

(産経新聞  2010年12月1日)


パーキンソン病を60歳未満で発症した人の療養生活期間は平均12.9年で、
最長では52年にも及ぶことが、患者らでつくるNPO法人「オズ」(結城勝巳
代表理事)のアンケートで分かった。

半数が「就業・キャリアアップをあきらめた」と回答。

患者である結城さんは「患者は進行性の不安定な病状と向き合いながら、
生計の維持や出産、子育てなどの問題を乗り越えていかねばならない。周囲の
理解が重要だ」と話している。


パーキンソン病の主な症状は、手足の震えや筋肉のこわばり、運動障害。
神経伝達物質の減少で発症するが、十分解明されていない。

高齢者に多いが、60歳未満で発症した「若年患者」は「仕事や日常生活への
影響が大きい」として9〜10月に調査。
男女137人(22〜75歳、平均52歳)が回答した。

病気に気付いた年齢は、30代が33%、40代が34%で平均37歳。
療養期間は「5〜10年」32%(44人)、「11〜20年」31%(43人)で
平均12.9年。
病気による影響(複数回答)は「就業・キャリアアップをあきらめた」が
52%と最多だった。

http://sankei.jp.msn.com/life/body/101201/bdy1012010800001-n1.htm   



抗生物質で神経細胞成長 損傷回復の仕組み解明

[抗生物質で神経細胞成長 損傷回復の仕組み解明]

(共同通信  2010年11月20日)


にきびの治療などに使われる抗生物質「ミノサイクリン」に、神経細胞を長く
伸ばし成長させる働きがあるとの研究結果を橋本謙二千葉大教授(神経科学)
らが20日までにまとめた。


橋本教授らは、覚せい剤中毒で脳の神経細胞を損傷させたサルにミノ
サイクリンを投与し、神経の機能を回復させることに成功している。

パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患でも、動物実験で改善
したとの報告もある。

橋本教授は「今回の研究で、なぜ効くかという仕組みの一端が分かった」と
している。

橋本教授らは試験管内の実験で、ラットの神経前駆細胞にミノサイクリンを
投与。
濃度の高さに応じて、軸索という細長い突起が伸びる細胞が増えた。
細胞の中で、遺伝子情報を読みとりタンパク質の合成を始めさせる働きがある
分子が増えていた。
この分子がないと、ミノサイクリンを投与しても軸索が伸びる細胞は増え
なかった。

ミノサイクリンはこの分子に働きかけて、神経細胞の成長を助けている
らしい。

研究結果は米科学誌プロスワン電子版に発表した。



http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010112001000398.html
   

嗅覚検査でアルツハイマー診断 鳥取大、治療にも好影響

[嗅覚検査でアルツハイマー診断 鳥取大、治療にも好影響]

(共同通信  2010年8月23日)


物忘れなどの症状が極めて少ない早期のアルツハイマー病を、においの検査で
見分ける手法を鳥取大の研究グループが23日までに開発した。

アルツハイマー病に根本的な治療法はないが、投薬や非薬物療法を早く始める
ことで、病気の進行を食い止める効果が高くなるとしている。


アルツハイマー病では、症状が目立たないごく早期から嗅覚異常が現れる
ことが知られており、これを応用した検査の実用化が急がれている。

鳥取大グループは、日本人になじみのあるにおいを選ぶなどの工夫で、ごく
早期での病気の判別を可能にしたという。

鳥取大リサーチアシスタントの神保太樹さん(生体制御学)や浦上克哉同大
教授(同)らのグループが採用したのはヒノキやメントールなど12種類。

認知症の簡易テストや診察で早期アルツハイマー病とされた平均約80歳の
早期患者33人と年齢の近い非患者40人で、におい検査を実施。
早期患者には脳の画像診断などから病気の有無を確認した。


http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010082301000608.html   



若年性パーキンソン病:異常ミトコンドリア蓄積が原因

[若年性パーキンソン病:異常ミトコンドリア蓄積が原因]

(毎日新聞  2010年4月20日)


20~30代で発症する神経難病「若年性パーキンソン病」が起きる原因を、
東京都臨床医学総合研究所の田中啓二所長代行と松田憲之研究員らが突き
止めた。
2つの遺伝子が働かず、細胞内の小器官「ミトコンドリア」の不良品が蓄積
することで発症している可能性が高いという。

19日付の米科学誌ジャーナル・オブ・セル・バイオロジーに発表した。
【永山悦子】


国内のパーキンソン病の患者は約15万人。
大半は高齢になって発症するが、若くして発症する若年性パーキンソン病も
ある。

研究チームは、若年性パーキンソン病の特徴を持つマウスから採取した
細胞と、正常マウスで遺伝子などの働きを比較した。
その結果、正常マウスでは、ミトコンドリアに異常が起きると2種類の
遺伝子が関連して働き、異常ミトコンドリアが分解されることが分かった。

しかし、病気マウスの細胞では遺伝子が働かず異常ミトコンドリアが細胞内に
蓄積した。
これらの2遺伝子が異常になると、若年性パーキンソン病が起きることが
知られているが、具体的な働きは分かっていなかった。


高齢患者の発症と若年性は症状が似ているため、発症原因には共通性があると
考えられている。
松田さんは「2つの遺伝子が、ミトコンドリアの品質管理に不可欠である
ことが分かった。この発見がパーキンソン病全般の新たな治療法につながって
ほしい」と話す。


http://mainichi.jp/select/science/news/20100420k0000m040088000c.html  




異常なミトコンドリア蓄積で発症 若年性パーキンソン病

[異常なミトコンドリア蓄積で発症 若年性パーキンソン病]

(共同通信  2010年4月19日)


40歳までに発症する家族性の「若年性パーキンソン病」は、遺伝子の変異に
よって細胞内に「異常なミトコンドリア」がたまるのが原因だとの研究
結果を、東京都臨床医学総合研究所の松田憲之主席研究員らが19日付
米科学誌に発表した。


ミトコンドリアは、細胞内でエネルギーを生産する小器官。
高齢者のパーキンソン病も同様の仕組みで発症すると考えられるといい、
松田研究員は「異常なミトコンドリアの除去を促す薬が開発できれば、治療に
つながるのではないか」と話している。


松田研究員らは、若年性パーキンソン病患者で変異があることが分かっている
2種類の遺伝子「Parkin」「PINK1」の機能を研究。
両方の遺伝子が正常な場合は、異常なミトコンドリアを排除していることを
突き止めた。

遺伝子に変異があると異常ミトコンドリアがたまってエネルギーが生産でき
なくなる上、有害な活性酸素も出て、神経細胞が影響を受けパーキンソン病に
つながるのではないかという。



http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010041901000525.html
    

嗅覚障害 副鼻腔炎も一因

[耳鼻咽喉科(3)嗅覚障害 副鼻腔炎も一因]

(読売新聞  2010年2月26日)


京都市西京区の工芸作家、畑中義明さん(62)は2005年、鼻の中にできた
ポリープを取る慢性副鼻腔炎の手術を受けた。
しかし、長年の鼻づまりから解放されたのもつかの間、今度は、においが
わからなくなってしまった。

においがわからないと、食べ物の味も変わってしまう。
カレーを食べても辛いだけ。
コーヒーは苦さしか感じない。

嗅覚障害の専門家を本で探して翌年10月、金沢大病院(金沢市)耳鼻咽喉科の
三輪高喜さん(現・金沢医大病院耳鼻咽喉科教授)を受診した。

においを感じる部分は、鼻の上部の1番奥にある。
畑中さんは副鼻腔炎の手術で空気の通り道を広げたせいで、においを感じる
鼻の奥への通り道は逆に狭まっていることがわかった。
そこで、鼻の穴から器具を入れ、狭まった部分を広げる治療を受けた。
局所麻酔で済み、入院は必要ない。
その後はしばらく、炎症を抑えるためにステロイドの点鼻薬を続けた。
症状に波はあるものの、徐々に良くなりつつある。


三輪さんによると、嗅覚障害は人口の1%にあるとされ、においを感じ
なかったり、感覚が変わったり、何もないのににおいを感じたりと、様々な
タイプがある。
多くは畑中さんのように、においがわからなくなる患者だ。


受診する人の原因で最も多いのは、慢性副鼻腔炎に伴うものだ。
特に「好酸球」というアレルギー細胞が関係するタイプでは、粘膜がはれて、
においを感じる部位まで空気が届かず、嗅覚障害を招くことが多い。
治療で8割は治るが、においを感じる神経細胞が傷ついていると治りにくい。


原因で次に多いのが、風邪のウイルスで、においを感じる神経細胞が壊れて
しまった場合だ。
神経細胞は再生力があるため半数の患者は完治するが、全く戻らない患者も
2割いる。


このほか頭を強く打ったために起きる神経障害もあるが、治療は難しい。
全体の4分の1は原因不明で、加齢によるものが多いとみられている。


また最近の研究で、神経の病気であるアルツハイマー病やパーキンソン病の
前兆として、嗅覚障害が起きることもわかってきた。


三輪さんは「風邪などをきっかけに内科にかかるケースも多いと思うが、
嗅覚障害はまず耳鼻科で診てもらってほしい」と話している。


http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=21313   






緑内障は眼のアルツハイマー病とも呼ばれる

[新しい点眼薬で緑内障の視力が回復する可能性]

(HealthDay News  2009年8月4日)


「神経成長因子」(NGF)を用いた新しいタイプの点眼薬に、網膜細胞および
視神経細胞を保護する作用がみられ、緑内障患者の視力を回復させる可能性も
あることが、イタリアの研究で示された。
NGFの点眼により緑内障を治療できる可能性を示した研究は今回が初めてで
あると、イタリア、ローマ大学の Stefano Bonini博士は述べている。

この知見は、米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National
Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版に8月3日掲載された。


米緑内障研究財団(カリフォルニア州)によると、緑内障は視神経が徐々に
侵され視力低下や失明の原因にもなる眼疾患で、年齢問わず発症するが、特に
高齢者ではリスクが高い。
世界で失明原因の第2位となっており、米国では約400万人が罹患し
(約半数は自覚がない)、約12万人が失明している。
米国では緑内障が失明原因の10%を占めているという。
最新の治療によって眼圧を軽減し、進行を遅らせることはできるが、失われた
視力を回復する治療法はこれまでなかった。


著者らは、過去の研究でヒト組織中にみられるタンパクであるNGFが
パーキンソン病やアルツハイマー病患者の脳組織の治療に有益であることが
示された点に着目。
発症の仕方が似ていることから、緑内障は「眼のアルツハイマー病」とも
呼ばれるという。

今回の研究では、緑内障を誘発したラットにNGF の点眼薬を2通りの用量で
投与した結果、特に高用量で網膜神経が死滅する比率が有意に低下することが
わかった。

次に、進行した緑内障患者3人を対象にNGF点眼薬を使用し、治療前、治療
開始後3カ月、治療終了後3カ月に眼機能を検査した結果、2人に視力の
改善が認められ、もう1人は治療後に視力の安定がみられた。
さらに、視野、視神経機能、対比感度および視力の改善は、初回の点眼薬投与
から18カ月後でも維持されていた。


ただし、Bonini氏によると、現在NGFは臨床で使用できず、今回の結果に
ついても大規模な臨床試験による裏付けが必要であることから、この治療法が
すぐに利用可能になるわけではないという。
しかし、理論的にはこの知見が眼疾患のほかさまざまな神経変性疾患の新しい
治療選択肢につながる能性があると、研究チームは述べている。

http://www.healthdayjapan.com/   





マイケル・J・フォックス

[マイケル・J・フォックス]

(Wikipedia)


1961年、カナダ・アルバータ州・エドモントン生まれ。

30歳の若さでパーキンソン病を発症。
1990年頃から発症の兆候が見られ、病を隠しながらも、自らプロデュースに
参加し主演もつとめたTVドラマシリーズ『スピン・シティ』などに出演を
続けるが、1998年に病気を公表、2000年には『スピン・シティ』を降板し
俳優活動から退いた。

その後、パーキンソン病の研究助成活動を初め「マイケル・J・フォックス・
パーキンソン病リサーチ財団」を設立。

また自らの生い立ちやパーキンソン病との格闘を綴った自伝「ラッキー・
マン」(Lucky Man)を発売し、アメリカ国内でベストセラーとなった。
(売上は全て同財団に寄付されるという)



嗅覚の低下がアルツハイマー病の予測因子に

[嗅覚の低下がアルツハイマー病の予測因子に]

(薬事日報)
(HealthDay News  2007年 7月3日)


嗅覚の低下が認知障害の初期の徴候である可能性が示され、米医学誌
「Archives of General Psychiatry」7月号に掲載された。

研究を率いた米ラッシュアルツハイマー病センター(シカゴ)神経心理学
教授のRobert S. Wilson氏によると、すでに軽度の認知障害がある人に
嗅覚の低下がみられることは過去に報告されているが、研究開始時に認知
障害が全くない人を対象にしたのはこの研究が初めてだという。


今回の研究では、平均年齢約80歳の高齢者589人を対象に、12種類の匂いを
嗅がせ、それぞれ4つの選択肢から同じ匂いを選ばせる嗅覚検査を実施。
その後、神経機能および認知機能の検査を年1回、5年間行った。
研究期間中に117人がアルツハイマー病の初期徴候と疑われる軽度の認知
障害を発症。
嗅覚検査の成績が平均未満であった人は、平均以上だった人に比べ軽度認知
障害の発症率が50%高いことがわかった。

この結果は、アルツハイマー病が脳の特定部位の障害から始まり、それが
広がって思考領域を侵していくという考えに一致するものだとWilson氏は
述べている。


米アルツハイマー病協会(AA)医学科学諮問委員会のSam Gandy博士は
この理論をおおよそ支持しているものの、嗅覚検査が認知障害の指標になると
主張するには、第2、第3の集団で二重盲検法による評価が必要と指摘して
いる。


今回の研究で用いられた嗅覚検査の開発者、米ペンシルベニア大学メディカル
センターのRichard L. Doty氏によると、この検査はすでに臨床の場で利用
されているという。

パーキンソン病およびアルツハイマー病の患者を血縁者にもつ人を対象に
この検査を実施した結果、後に疾患を発症する人には嗅覚の低下がみられる
ことが示されており、鑑別診断にこの検査を利用する神経科医もいるという。

この検査は5分ほどで実施できるが、Wilson氏によれば、アルツハイマー病の
進行を止める有効な治療法がない現在、誰もがすぐにこの検査を受けるべきと
いうわけではないという。

しかし、脳のアミロイド蓄積を標的とする薬剤が有望であることが示されて
おり、もし疾患の進行を止める治療が可能になれば、早期発見にも意義が
あるという。

ただし、その場合でも嗅覚検査単独での診断ではなく、さまざまな方法の
うちの1つとして用いられることになるとしている。

http://www.yakuji.co.jp/entry3725.html    


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