カテゴリー : 依存症

COPD/2 医師にも低い認知度

あなたの処方箋:/69 COPD/2 医師にも低い認知度

(毎日新聞  2011年1月18日)


宮城県利府町に住む菅田方南さん(68)は2006年ごろから、かぜが治った
後もたんが出続けることが気になっていた。
2009年秋ごろからは、就寝時に息苦しさを感じるようになり、その頻度は
次第に増していった。

2020年夏に呼吸のしにくさを自覚し、仙台市の病院の人間ドックを受診
した。
肺活量測定や胸部エックス線撮影の結果、医師は「正常と病気の境界ぐらい。
かぜだけはひかないように」と説明し、薬の処方はなかった。

しかし症状はその後も改善しなかった。
「ほかの病気では」と心配になり、独力で調べた日本医科大呼吸ケア
クリニック(東京都千代田区)で、木田厚瑞教授(呼吸器病学)の診察を
受けた。
肺機能検査の結果、「軽度の慢性気管支炎に肺気腫を合併したCOPD(慢性
閉塞性肺疾患)」と診断された。

現在は月1回、宮城県多賀城市の呼吸器クリニックに通い、気管支拡張の
吸入薬の処方を受けている。
「呼吸も楽になったし、病名が分かったことで気持ちも落ち着いた」と
菅田さんは話す。


菅田さんの場合のように、かかりつけの地域の開業医でCOPDが見逃される
例は少なくない。
その理由について木田教授は「医師にCOPDの知識がないため、高血圧などの
循環器系疾患と診断してしまうケースが多い。肺機能検査に使う機器
『スパイロメーター』も普及していない。機器があっても使えない医師も
多い」と指摘する。


菅田さんは喫煙歴48年。
「COPDと診断されて禁煙したが、少しずつ悪化し、数十年後に発症する
ことをもっと早く知っていればと後悔している。喫煙歴のある人に毎年肺機能
検査をするなど、この病気の怖さが伝わる体制を作ってほしい」と話す。


http://mainichi.jp/life/health/news/20110118ddm013100019000c.html  






COPD/1 喫煙による肺の生活習慣病

[あなたの処方箋:/68 COPD/1 喫煙による「肺の生活習慣病」]

(毎日新聞  2011年1月17日)


札幌市のイベント会場に昨年10月、高さ5メートル、幅55.8メートルの
巨大な肺の模型が登場した。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)啓発のため、製薬会社が製作し、ギネスにも認定
された。
正面はピンク色だが、裏側に回ると、組織が壊れ、どす黒く変色した状態に。
一目瞭然の病変は、来場者の度肝を抜いた。


私たちの呼吸は、のどの奥にある気管支が細気管支へと枝分かれし、先端に
ある肺胞という組織で酸素と二酸化炭素を交換して成立している。

COPDは、細気管支や肺胞が炎症を起こし、呼吸機能がゆっくりと低下して
いく病気だ。
せきやたんが毎日のように続き、次第に呼吸が困難になっていく。

従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれていた疾患をまとめて、2001年に国際
ガイドラインに明記された。
患者の90%以上は喫煙が原因とされ、長期の喫煙習慣が数十年後に発症に
つながる「肺の生活習慣病」ともいわれる。


厚生労働省の調査(2008年)によると、治療中の患者数は17万3,000人。

しかし2001年に、40歳以上の男女を対象に、福地義之助・順天堂大客員教授
らが行った大規模疫学調査で、推定患者数は500万人以上とされ、未治療の
患者が多いことが問題となっている。

2009年の日本人の死亡原因では、全体の10位の約1万5,000人だが、WHO
(世界保健機関)は2020年には世界の死亡原因の3位に上昇すると予想
する。


未治療患者が多い理由の1つが認知度の低さだ。
福地客員教授は「息が切れる人はCOPDの可能性があるが、多くは年のせいと
片付けてしまう。年のせいでは息切れは起こらない。肺がんと同じくらい
恐ろしい病気だ」と指摘する。
(高野聡が担当します)


http://mainichi.jp/select/science/news/20110117ddm013100013000c.html  



宝くじのワクワク感にドーパミンが関与

[ワクワク感に伝達物質関与 PETで脳内の受容体研究]

(共同通信  2010年12月8日)


宝くじに当せんするような低い確率を主観的に高く見積もってしまう
「ワクワク感」や、逆に高い確率を低く見積もる「ハラハラ感」の強さに、
脳内の神経伝達物質ドーパミンが関与していることが、放射線医学総合研究所
(千葉市)などのチームの研究で分かった。

8日付の米科学誌に掲載された。


確率をゆがんだ形で見積もる度合いが強すぎると、ギャンブルへの依存症
などにつながる恐れがあるという。

チームは「研究を進め、依存症の客観的な診断や原因の解明、治療に
つなげたい」としている。


チームは20~30代の男性を対象に、宝くじの当せん確率をどのように
見積もるか検証。
多くの人は経済理論などで提唱されている通り、低い当せん確率は高く、
高い確率は低く見積もる傾向にあった。


http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010120801000041.html   




乱交の理由はドパミンD4受容体遺伝子

[不貞の原因は遺伝子にある?]

(HealthDay News  2010年12月3日)


一部の人が不貞や乱交に走りやすい理由は、遺伝子によって説明できる
可能性が新しい研究により報告され、オンライン科学誌「PLoS One」に
11月30日掲載された。


今回の研究では、若年成人181人を対象に、これまでの性経験および交際歴に
ついて完全な情報を提供してもらうとともに、DNAを分析。

その結果、ドパミンD4受容体(DRD4)遺伝子が性的行動に大きく関与して
いるとの結論に達したという。


過去の研究から、DRD4遺伝子とギャンブルやアルコール摂取などの刺激を
求める行動に関連のあることが示されていたが、「今回の研究で、DRD4の
特定の多様体(variant)をもつ個体は、一夜限りの関係や背信行為など、
不特定の相手との性経験をもつ比率が高いことがわかった」と、研究を率いた
米ニューヨーク州立大学ビンガムトン校のJustin Garcia氏は述べている。

「その動機付けは、ドパミン放出が行われる快楽系および報酬系より生じる
ものと思われる。不特定の相手との性行為の場合、リスクが高く、報酬が
大きく、動機付けが変わりやすい。ドパミンの放出を確実なものとする要素が
揃っている」とGarcia氏は説明している。


ただし、この知見を不貞の言い訳にすべきではないと、Garcia氏は強調して
いる。
「この遺伝子型(genotype)をもつ人が必ずしも不貞を犯すわけではく、
もたない人でも不貞の経験のある人も多い。今回の研究は、単にこの遺伝子型
をもつ人がそのような行動をする確率が高いことを示したに過ぎない」と
同氏は述べている。

 
http://www.healthdayjapan.com/   




受動喫煙による死者、年間60万人

[受動喫煙による死者、年間60万人]

(AFPBB News  2010年11月26日

発信地:パリ/フランス

【11月26日 AFP】
受動喫煙による死者は世界で年間60万人もに上り、その3分の1が子どもだと
指摘する報告が26日、英医学専門誌「ランセット(The Lancet)」発表
された。
これは、同年の全世界の死者の1%に相当するという。

全世界を対象とした調査結果が明らかにされたのは今回が初めて。


個人の嗜好からくる生活習慣病とは異なり、受動喫煙の被害者は他人、特に
自分の家族の不健康な習慣によって、究極の犠牲を強いられているといえる。


192か国・地域を対象とした最新の調査データは2004年のもので、世界の
非喫煙者のうち子どもの40%、女性の35%、男性の33%が受動喫煙に
さらされていた。

受動喫煙によって死亡した例の半数は女性で、男性と子どもが残りの4分の
1ずつを占めた。
死因では60%が心臓疾患、30%が下気道感染症、続いてぜんそく、がんの
順に多かった。


これに能動喫煙に起因すると考えうる喫煙者の死亡数を合わせると、
2004年にタバコが原因で死亡した人は世界で570万人を超えるという結果が
出た。


http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2776808/6516492   



「ブドウ糖とすり替え患者用麻酔入手」容疑の医師が供述

[「ブドウ糖とすり替え患者用麻酔入手」容疑の医師が供述]

(神奈川新聞  2010年11月25日)


横浜市立大学付属市民総合医療センター(横浜市南区浦舟町)の麻酔科医が
医療用麻薬「フェンタニル」を所持・使用していた事件で、麻薬取締法違反
容疑で逮捕された容疑者(37)が「集中治療室にあった点滴用のフェンタニル
をブドウ糖とすり替えて入手した」などと供述していることが24日までに、
捜査関係者への取材で分かった。

同センターは「麻酔薬は金庫に保管しているはず。患者に異常が出たとの
報告は聞いていない」としているが、重篤患者などを治療する場で適切な
麻酔や鎮痛処置がなされていなかった可能性が高く、同センターの管理体制の
ずさんさがあらためて浮き彫りになった。


捜査関係者などによると、同容疑者は今年4月ごろからフェンタニルを自己
使用。
麻酔科に勤務していた4~5月は、患者に投与後、残ったフェンタニル
(1本2ミリリットル入り)の中から複数本を注射器で吸い出す方法で、
計約100本分(約200ミリリットル)を入手していた。

集中治療部に異動した6月以降は、集中治療室の患者のベッド脇に置いて
あった点滴用の薄めたフェンタニル入りの注射器(約50ミリリットル)を、
あらかじめ用意していたブドウ糖入りの注射器とすり替えて入手していた。
ともに無色透明で、見分けはつけにくいという。


同センターは「(同容疑者の)麻酔薬の入手経路は把握できていない」とした
上で、「麻酔薬は金庫の中で保管している。必要な時以外は外に出さない。
同容疑者が担当していた時期の患者の異常報告はない」としている。


県警の調べに対し、同容疑者は「異動後(麻酔薬を)入手しにくくなったので
すり替えた。十数回やった」などと供述。
8月ごろには勤務中に1日数回、麻酔薬を自己使用していたという。

また、同容疑(共同所持)で逮捕された看護師の容疑者(31)は、7月から
8月までに、余った麻酔薬を2~3回、同容疑者に渡していたと供述している
という。


http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1011250011/    


————————————————–

・「横浜市大麻酔科医 麻薬自ら使用 容疑



横浜市大麻酔科医「麻薬自ら使用」容疑

[横浜市大麻酔科医「麻薬自ら使用」容疑]

(朝日新聞  2010年11月19日)


横浜市大付属市民総合医療センター(同市南区)の麻酔科医が18日、麻薬系
鎮痛剤を自分のために使っていたとして麻薬及び向精神薬取締法違反容疑で
県警に逮捕された。
調べに対し、病院から持ち帰っていたことを認めているという。
医師による麻薬の悪用の波紋は大きく、厳重に保管されているはずの薬品の
管理態勢も問われる事態だ。

県警によると、逮捕された永井正一郎容疑者容疑者(37)は治療用の麻薬系
鎮痛剤フェンタニルについて、「いろいろな悩みが重なり、今年4月ごろから
自分で使い始めた。これまでに数十回使った」と供述している。

また、「手術などに立ち会った際、患者に使った分の残りを注射器で吸い
取って持ち帰った」と入手方法を説明しているという。
県警は永井容疑者容疑者が手術などの際、必要な量を超えるフェンタニルを
処方させていた可能性もあるとみて調べる。


県薬務課によると、麻酔薬などを管理する病院の薬剤師に取り扱いの免許を
与え、処方箋をチェックするよう指導している。
余った薬は薬剤師に返却し、帳簿で量を管理しなくてはならないという。
簡単に持ち出せないよう二重のロックで金庫に保管する医療機関が多いと
いう。


病院側はこの日夜、記者会見を開いた。
病院側の説明によると、麻薬は専用の金庫に入れて管理し、医師の処方箋を
受けた薬剤師や看護師が取り出していたという。
「手術では麻薬の使用量を機械で計測し、術後も看護師長や薬剤師が使用量を
確認している。不正な持ち出しは考えにくい」と主張した。
一方で「(看護師らと)示し合わせてというのがあれば、できないことでは
ない。管理態勢が不十分だったのなら、抜本的な見直しが必要」とも釈明
した。


病院によると、永井容疑者は2004年6月から麻酔科医として患者に麻酔を
処方しており、同じく逮捕された看護師の吉村文香容疑者(31)は同僚
だった。


永井容疑者は夏休み中の8月末、妻に付き添われて病院を訪ねたが、1人で
歩くことができず緊急入院した。
それまで欠勤はなく、上司らは異常に気づかなかったという。


厚生労働省などによると、フェンタニルは手術用麻酔などに使われるほか、
がんなどの痛みを和らげる治療にも使われている。
今年1月には腰痛などほかの症状にも使えるようになった。

これに伴い、同省は管理を厳格にするよう求める文書を都道府県に送って
いる。


過去10年間には、所属する医療機関のフェンタニルを無断で持ち出し、自分で
使用したなどとして国立循環器病センター(大阪府)の麻酔科医ら2人が同法
違反の罪に問われ、医師免許の停止処分を受けている。


横浜市も対応に追われた。18日午前、林文子市長は市議会全員協議会の
冒頭で、「医療従事者としてあってはならないことであり、市民の信用を失墜
させるものです。市としても事実関係をきちんと確認したい」と陳謝した。

午後6時すぎには、議会側に事情説明するため、急きょ常任委員会も
開かれた。
副市長や、病院を所管する都市経営局幹部が顔をそろえた。
浜野四郎局長は「病院側が県警に相談したのは医師が入院した翌日の8月
27日。私が『県警が捜査中』という報告を受けたのは11月15日だった」と
説明した。

議員からは
 「なぜ報告がすぐ市に上がらないのか。危機管理ができていない。」
 「薬剤の管理、チェックはどうなっていたのか。」
 「不祥事が相次いだ市大病院では再発防止のため様々な取り組みをしてきた
  はずだ。」
などと厳しい意見が相次いだ。

浜野四郎局長は「何でこうしたことが起きたのか。我々も把握できていない。
しっかり実態を調査したい」と繰り返した。




http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000001011190005
   

カフェイン入り栄養飲料、アルコール依存症引き起こす危険性

[カフェイン入り栄養飲料、アルコール依存症引き起こす危険性 米研究]

(AFPBB News 2010年11月17日)

発信地:ワシントンD.C./米国

【11月17日 AFP】
高濃度のカフェイン入り栄養ドリンクを日常的に飲むと、アルコール依存症に
なって過剰飲酒の習慣に陥る危険性が極めて高くなるとする研究結果が16日
発表された。


米メリーランド大のアメリア・アリア氏率いる研究チームは、大学生1,000人
以上を対象にカフェイン入り栄養ドリンクの消費と飲酒に関する調査を
行った。
その結果、カフェイン入り栄養ドリンクを毎日または週に1度以上飲んでいる
学生では、たまにしか飲まない、または全然飲まない学生に比べて、
アルコール摂取の量も頻度も多く、アルコール依存症になる確率も高いことが
わかった。

さらに、カフェイン入り栄養ドリンクの消費量が多い学生ほど、意識を
失ったり、二日酔いで授業を休んだりといったアルコールにまつわる問題が
多く見られ、自傷行為も起こしやすかった。

詳細は、来年発行される医学誌「Alcoholism: Clinical and Experimental
Research(アルコール依存症:臨床・実験研究)」に掲載される。


これまでには、栄養ドリンクの高消費が薬物乱用および危険行為と結びついて
いるとする研究結果が発表されている。



<米国では若者の死亡例も>
米国では、主に若者向けに販売されている栄養ドリンクの危険性をめぐり、
激しい議論が戦わされている。
アルコールとカフェインを混ぜ合わせた栄養ドリンクについては、ミシガン、
ニューヨーク、オクラホマ、ユタ、ワシントンの5州と一部の大学がすでに
発売を禁止している。


ある研究者によると、こうした栄養ドリンク1本にはコーヒー2~3杯分の
カフェインとビール3本分のアルコールが含まれており、「危険で有害」だと
いう。


今年8月には、運動能力を高める目的でアルコール、カフェイン、ガラナ、
タウリン、アミノ酸を含んだ栄養ドリンクを飲んだ18歳の女性が、心停止で
死亡した。
この女性は当日、やせる錠剤も服用していた。

前月には、女性と同じ銘柄のカフェイン入り栄養ドリンクを飲んだ学生9人が
意識を失い、病院に入院するという事件があった。


アリア氏らは、「カフェインは眠気を防いでくれる上にアルコールの影響を
弱めてくれる」という誤った考えから、若者の間でカフェイン入り栄養
ドリンクを積極的に摂取する傾向が強まっていると指摘している。


http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2775893/6468262   




妊娠中のたばこの吸い過ぎ、子どもが犯罪者になる確率高まる

[妊娠中のたばこの吸い過ぎ、子どもが犯罪者になる確率高まる]

(AFPBB News  2010年11月16日)

発信地:パリ/フランス

【11月16日 AFP】
妊娠中の母親がたばこを毎日1箱以上吸うと、生まれた子どもが犯罪者になる
リスクが30%高まるとする研究結果が、16日の英医学専門誌「Journal of
Epidemiology and Community Health」に発表された。


米ハーバード大学公衆衛生大学院の研究チームは、1959~1966年に行われた
喫煙習慣に関する調査に参加した女性たちの子どもである33~40歳の米国人
4,000人の健康データと犯罪歴を調べた。
 
その結果、妊娠中に1日最低20本を吸っていた母親の子どもでは、それ以外の
子どもに比べて、犯罪者になる確率が30%高かった。
犯罪常習者になる確率も相対的に高かった。



<ある程度の因果関係は認められる>
精神疾患、家庭環境、貧困など犯罪行動に関連する諸要素を除外しても、
母親の喫煙と子どもの相関性が認められ、犯罪者になる子どもの男女差も
なかった。
論文は「妊娠中の母親の喫煙と成人の犯罪に強い因果関係があるとは断定
できないが、今回の研究である程度の因果関係は認められた」としている。


これまでの研究では、妊娠中の母親の喫煙と、子どもの多動性障害や攻撃性、
青年期の非行の間に強い相関性があることが示されている。


動物を使った実験で、こうした問題が、発達期の脳、特に神経伝達物質
受容体にニコチンが及ぼす生物学的効果によって起きる可能性が指摘されて
いる。
犯罪常習者はそうでない人よりも、神経心理学的異常を抱えている場合が
多い。

http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2775472/6470118   



肺で苦味受容体を発見、喘息治療などの改善をもたらす可能性

[肺で苦味受容体を発見、喘息治療などの改善をもたらす可能性]

(HealthDay News  2010年10月24日)


苦味受容体が舌と同様、肺にも存在することが明らかになり、この知見が
喘息やその他の閉塞性肺疾患の治療の改善につながる可能性が、新しい研究で
示された。


米メリーランド大学医学部(ボルチモア)内科・生理学教授/心肺ゲノミクス
プログラム責任者のStephen B. Liggett博士は「肺気管支平滑筋に機能的な
味覚受容体が検出されたことはあまりに予想外だったので、我々自身、当初は
非常に懐疑的であった」と述べている。


肺にある苦味受容体は、同氏らが無関係の研究で偶然発見したもので、舌に
ある受容体と同じもの。
ただし、舌にある苦味受容体は脳にシグナルを送る味蕾でクラスターを形成
しているが、肺にある苦味受容体は味蕾に集まっておらず、脳にシグナルも
送っていないという。
それでも苦味には反応する。


米国立心肺血液研究所(NHLBI)の助成で実施された今回の予備研究で、
Liggett氏らは種類の異なる苦味化合物について、ヒトおよびマウスの気道、
個々の気道平滑筋細胞、喘息マウスで検討した。
その結果、どの化合物も既存の薬剤よりも、肺の気道を大きく拡張させた。

研究結果は、医学誌「Nature Medicine(ネイチャー・メディシン)」
オンライン版に10月24日掲載された。


Liggett氏は「喘息や気腫、慢性気管支炎に対する新薬が必要とされている。
これは既存薬に置き換わるか、それを強化する可能性があり、完全に新しい
アプローチである。しかし、単に苦味食品や化合物を摂取するだけでは喘息
患者には有用でない。この研究に基づき、最良の薬剤は苦味化合物を化学的に修飾し、エアロゾル化してインフェラー(吸入器)で肺に吸入させたもので
あろう」と述べている。

http://www.healthdayjapan.com/   





TOP

横山歯科医院

更新情報

総合目次 http://yokoyama-dental.jp/
初診&再初診の方へ

バックアップサイト http://yokoyama-dental.info/

パスワード(PW)