カテゴリー : 生体臓器移植

骨髄移植とは

[骨髄移植/骨髄バンク]

(Wikipedia)


<レシピエントの手術手順>
移植に先立って、患者の造血組織及び腫瘍化した細胞を根絶するため、
致死量を超える大量の抗がん剤投与及び放射線照射が行われる。
これを前処置といい、患者の造血機能を完全に破壊する為、その後必ず移植を
行わないと患者は死亡してしまう。

その上で、ドナーの骨髄液(造血幹細胞)を静脈から注入する。
移植といっても、外科手術的操作は行わない。

順調にいけば2週間ほどで輸注したドナーの造血幹細胞が生着し正常な血液を
造り出すようになる。



<ドナーの選出>
登録後、移植希望患者とHLA型が適合すると、ドナー候補者として選ばれた
ことを知らせる書類が骨髄移植推進財団(日本骨髄バンク)から郵送される。
登録者自身の提供意思及び家族の意向・健康状態や骨髄提供へ向けた日程
などについてのアンケートを返送後、意志・意向と提供条件が整っていれば、
病院でコーディネーターや医師と面談があり、詳しい説明と問診・採血を
行う。
検査結果に問題がない複数候補の中でもっとも提供者として適していると
患者側の主治医が判断したドナー候補が最終的なドナー候補として選ばれる。

最終的なドナー候補者に選ばれると、ドナー候補者本人とその家族および
弁護士が出席した上で最終同意の確認が行われる。
この段階まではいつでも提供を取り消すことができるが、最終同意書に同意
した後は取り消すことができなくなる。
最終同意書が締結されると、病んだ骨髄細胞をドナーの骨髄細胞に置き換える
ためにレシピエント(骨髄を受け取る側の移植受容患者)の骨髄細胞は
放射線や薬品で全て破壊されるので、最終同意後にドナーが移植を拒否
すると、移植を予定していた患者は生命を保てないためである。



<提供手術>
骨髄は、大量の骨髄があり採取しやすい腸骨(骨盤の1番大きな平たい左右
一対の骨である)から採取する。
腸骨の背中側のウエストより少し下の部分に、ボールペンの芯の太さ程度の
採取針を穿刺して骨髄液を吸引し、全身麻酔下で行われる。
採取する骨髄液の量は、レシピエントの体重キログラムあたり15ミリリットル
が目標となる。
一方でドナーから採取できる上限はドナーの体重およびヘモグロビン量などに
よって決定され、この上限を超えない範囲で出来るだけレシピエントの
希望量に近くなるようにする。
ヘモグロビンが十分ある場合、ドナーの体重1kg あたり20ml程度が上限と
なる。
このためドナーの体重は、ある程度レシピエントより少くてもよいが、
少なすぎる場合はレシピエントにとって骨髄液の量が不十分となる。
ドナー候補が複数いたとして採取量を取るか適合性を取るかといったことは
レシピエント側の判断であるが、いずれにせよ骨髄バンクを介した移植では
ドナーの安全が最優先されるので上記の採取量上限を超えることはない。

骨髄採取によりドナーが貧血に陥らないために、ドナー自身の血液を事前に
採取保存しておき、採取当日返血する。
提供のための手術は1~3時間かかり、4日~1週間程度の入院が必要に
なる。
稀ではあるが入院期間は手術の予後が不良である場合などには1週間以上に
長引く場合もある。

骨髄採取や麻酔に伴う合併症として、一過性のものとして発熱や吐き気、
頭痛、気管チューブを抜いた後ののどの痛みや、尿道カテーテルを入れた
ことによる尿道の痛み、吐き気、37~38度程度の発熱や血圧低下や不整脈
などが報告されている(いずれの場合も時間の経過と共に回復している)。

採取部分の痛みは個人差があり1~7日残ったという提供者が多い。
針を刺した部分の化膿や出血があることもある。


<ドナーの後遺障害等の危険性と保障>
後遺障害の発生は確率的には低いもののゼロではない。
骨髄提供後に血腫ができたり、知覚障害や痺れ・痛みが残存するなど手術後
ドナーに後遺症が残るケースが報告されている。

また、過去に海外で3件(血縁者間2例、非血縁者間1例)、日本で1件
(血縁者間)のドナーの死亡事例が報告されている。
ただし日本の1件は骨髄バンクを介さない血縁者間で行われたものであり、
日本骨髄バンクが関与した11,997件の移植の中に死亡事例は無い(2010年
7月末現在)。

移植医療全てにいえることであるが、ドナーの協力や家族などの理解が
無ければ成り立たない医療であるのでドナーの安全は最優先に考慮されるが、
医療行為である以上リスクがないとは言いきれない。

ドナーにはレシピエントの保険料負担により加入する骨髄バンク団体障害
保険があり、適用されれば300万円~1億円の補償金あるいは入通院給付金が
支払われる。
日本骨髄バンクが関与した約1万2,000件の移植の中で、骨髄バンク団体障害
保険の適用事例(C型肝炎、神経障害、骨膜損傷、ヘルニア、咽頭肉芽腫、
腎炎、骨膜障害等々)は109件(2010年3月末現在)あるが、時間の経過と
ともにほとんどの事例が回復している。


<日本のドナー死亡例について>
日本では、骨髄バンクを介さない血縁者間で行われた移植でドナーの死亡
事例が1件あるが、原因は腰椎麻酔の合併症によるものである。
日本骨髄バンクでは骨髄採取は原則として全身麻酔下でおこなわれるので、
腰椎麻酔は原則として行われない。


<ドナー側の負担>
手術から入退院までの費用もドナーには一切かからないが、提供によって休業
しても休業補償はなく、またドナーが入院することによって発生する可能性の
ある、家族の介護、子どもの保育、家族の交通・食事等のドナー本人以外への
費用・労力発生には補助は無い。


<骨髄バンクの課題>
現状ではHLA型が適合したドナーが最終同意前に提供を断るケースが少なく
ない。
原因として、以下のことが挙げられる。
1. 家族から反対されたなど、周囲の理解が得られない
2. 仕事を休みにくく、休業補償がない
3. 後遺症が残存する可能性がある
4. 家族の介護、子どもの保育、家族の交通・食事等のドナー本人以外への
   費用や労力負担について補助が無い
5. 全身麻酔による手術を行うため、行われる処置が全身麻酔を経験した
   ことのないドナーに関しては予想以上に大がかりに感じられる。

ドナーは手術のみならず、周囲の説得や時間の調整などの負担を強いられる。
確認検査や健康診断、最終同意面談も、原則として財団指定の採取病院での
実施となり、主に平日のみの対応となる。
骨髄バンクはドナーや勤務先などに対し協力を求める姿勢をとっているが、
ドナーの負担を軽くするような検討は今のところなされていない。

原則的に、ドナーとレシピエントはそれぞれ異なる医療施設を利用する。
ドナー側の事前の各種検査および手術は、ドナーの居住地に近い医療施設にて
行われる。
採取された骨髄液は速やかにレシピエントのもとへと輸送されるが、事故に
より到着しない恐れもある。
2002年には骨髄バックの破損により、提供された骨髄液を流出させる事故が
起こった。


<個人情報の取り扱いについて>
骨髄バンクのドナー登録は、中央骨髄データセンターに対して行うもので
あり、骨髄バンクが管理しているわけではない。
したがって、ドナー登録を取り消しした場合でも、骨髄バンクが所持している
個人情報は削除されない。
また、取り消し後も提供したドナーに対して、ドナーリンパ球輸注療法
(DLI)の協力依頼や患者からの手紙が届く可能性がある。

提供後に住所が変わってしまったために、旧住所に郵便物が届けられ、個人
情報漏洩となったケースも存在する。


<コーディネーターの対応について>
一部の心ないコーディネーターにより、ドナーやその家族とトラブルになる
ケースが発生している。

家族は、ドナーが骨髄を提供することについて快く感じないことが多く、
それらの気持ちに配慮出来ないコーディネーター側の対応が、結果として
家族の顰蹙を買い、コーディネート終了となる場合もある。

また、提供後の健康診断を受診するようにと、ドナーに対して頻繁に電話で
催促したり、場合よっては「昼休みを使って病院まで来てほしい」、「有給や
フレックスを使って時間を作れないか」などの対応がなされる場合もある。
ドナーは、仕事の都合などでなかなか時間を作れない事が多く、最終的に
術後検診を受診出来ないまま、コーディネートが打ち切られてしまうケースも
多々見受けられる。


<過去に起こった問題事例>
ヘモグロビン濃度が基準を下回るドナーが、チェックミスにより検査をすり
抜け、自己血採血を済ませ、さらに、採取直前までいったものの、最終的に
採取は中止されたといった事例があった。

骨髄提供手術のための入院の際に、院内感染によってC型肝炎を発症し、
職場復帰に数か月を要した事例があった。

2007年3月、ドナー登録者データの登録作業の際に誤って別人のHLA型を
入力するミスがあった。

2009年4月骨髄液採取キットの製造メーカー変更の際、製品仕様の違いに
よりのフィルター部分のろ過未完了の骨髄液(約400mL)を過小算出し、
その分がドナーから過量採取となった事例が1例発生した。
該当ドナーに健康被害は発生しなかったものの、同件について同月中に採取
担当医師各位宛に骨髄移植推進財団から緊急安全情報が通達された。

骨髄バンクの元総務部長が、常務理事(当時)のパワハラやセクハラを理事長
宛てに報告したところ解雇され、東京地裁に訴えをおこした。
裁判所は、元総務部長の訴えをほぼ全面的に認め、骨髄バンクに対し、解雇の
無効とその間の賃金、及び慰謝料50万円の支払いを命じた。
なお、本件については東京高等裁判所にて和解し解決している。

ドナーに対して、骨髄採取時の全身麻酔後に実施する気管挿管について、
訓練と称して救急救命士に実施させていたことが発覚した。
麻酔科医が、手術前にドナーの病室を訪れ、救命士のモルモットになるよう
ドナーに説明を行い、同意書にサインをもとめていた。
なお、本件について担当主治医や骨髄バンクは認識しておらず、ドナーからの
報告で事実が明るみに出た。
日本麻酔科学会から、「バンクドナーを対象とした、救急救命士による気管
挿管の実習は容認できない。」との回答を受け、骨髄バンクは各採取施設の
麻酔科医及び責任医師宛に通達した。





骨髄移植の問題事例

[骨髄移植の問題事例]

(Wikipedia)


<過去に起こった問題事例>
ドナーに対して、骨髄採取時の全身麻酔後に実施する気管挿管について、
訓練と称して救急救命士に実施させていたことが発覚した。
麻酔科医が、手術前にドナーの病室を訪れ、救命士のモルモットになるよう
ドナーに説明を行い、同意書にサインをもとめていた。
なお、本件について担当主治医や骨髄バンクは認識しておらず、ドナーからの
報告で事実が明るみに出た。
日本麻酔科学会から、「バンクドナーを対象とした、救急救命士による気管
挿管の実習は容認できない。」との回答を受け、骨髄バンクは各採取施設の
麻酔科医及び責任医師宛に通達した。


ヘモグロビン濃度が基準を下回るドナーが、チェックミスにより検査をすり
抜け、自己血採血を済ませ、さらに、採取直前までいったものの、最終的に
採取は中止されたといった事例があった。

骨髄提供手術のための入院の際に、院内感染によってC型肝炎を発症し、
職場復帰に数か月を要した事例があった。

2007年3月、ドナー登録者データの登録作業の際に誤って別人のHLA型を
入力するミスがあった。

2009年4月骨髄液採取キットの製造メーカー変更の際、製品仕様の違いに
よりのフィルター部分のろ過未完了の骨髄液(約400mL)を過小算出し、
その分がドナーから過量採取となった事例が1例発生した。
該当ドナーに健康被害は発生しなかったものの、同件について同月中に採取
担当医師各位宛に骨髄移植推進財団から緊急安全情報が通達された。

骨髄バンクの元総務部長が、常務理事(当時)のパワハラやセクハラを理事長
宛てに報告したところ解雇され、東京地裁に訴えをおこした。
裁判所は、元総務部長の訴えをほぼ全面的に認め、骨髄バンクに対し、解雇の
無効とその間の賃金、及び慰謝料50万円の支払いを命じた。
なお、本件については東京高等裁判所にて和解し解決している。



<個人情報の取り扱いについて>
骨髄バンクのドナー登録は、中央骨髄データセンターに対して行うもので
あり、骨髄バンクが管理しているわけではない。
したがって、ドナー登録を取り消しした場合でも、骨髄バンクが所持している
個人情報は削除されない。
また、取り消し後も提供したドナーに対して、ドナーリンパ球輸注療法
(DLI)の協力依頼や患者からの手紙が届く可能性がある。

提供後に住所が変わってしまったために、旧住所に郵便物が届けられ、個人
情報漏洩となったケースも存在する。



<コーディネーターの対応について>
一部の心ないコーディネーターにより、ドナーやその家族とトラブルになる
ケースが発生している。

家族は、ドナーが骨髄を提供することについて快く感じないことが多く、
それらの気持ちに配慮出来ないコーディネーター側の対応が、結果として
家族の顰蹙を買い、コーディネート終了となる場合もある。

また、提供後の健康診断を受診するようにと、ドナーに対して頻繁に電話で
催促したり、場合よっては「昼休みを使って病院まで来てほしい」、「有給や
フレックスを使って時間を作れないか」などの対応がなされる場合もある。
ドナーは、仕事の都合などでなかなか時間を作れない事が多く、最終的に
術後検診を受診出来ないまま、コーディネートが打ち切られてしまうケースも
多々見受けられる。





骨髄移植でHIVが消滅 骨髄の遺伝子がHIVに耐性

[骨髄移植でHIVが消滅 治療に新たな手掛かり]

(共同通信  2010年12月16日)

【ワシントン共同】
白血病の治療のため、骨髄移植を受けたところ、感染していたエイズウイルス
(HIV)が体内から消えたという珍しい患者の症例が、米国の医学誌に報告
された。
15日米メディアが報じた。


提供された骨髄の遺伝子がHIVに耐性を持っていたことから起きたらしい。
専門家らは「エイズ治療法として使うのは難しいが、新たな治療法や薬の
開発の手掛かりになる」と指摘している。


患者は40代の男性で、2007年にドイツの病院で白血病治療のための骨髄
移植を受けた。
移植から3年以上過ぎた時点で、白血病が治ったばかりか、以前から感染して
いたHIVも検出されなくなったという。


http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010121601000135.html   















アメリカ赤十字はCFS患者やXMRV感染者の献血を延期している

[「取れない疲れ」の原因を探れ]

(ニューズウィーク日本版  2010年12月16日)


<原因も治療法も分からない慢性疲労症候群を解明するウイルス研究>

(クロディア・カルブ:医療担当)


ローラ・ヒレンブランドが数年前に自らのつらい体験をつづった文章は、
いま読んでも身につまされる。
ヒレンブランドは『シービスケット あるアメリカ競走馬の伝説』と、
第2次大戦の爆撃手ルイス・ザンペリーニを描いた新刊『不屈』の著者。
しかし同時に、慢性疲労症候群(CFS)の患者を代表する最も雄弁な語り手
でもある。
現在43歳の彼女は、大学時代からこの不可解な病に苦しんできた。


2003年にニューヨーカー誌に寄せたエッセーで、ヒレンブランドは関節の
痛み、リンパ節の腫れ、吐き気、疲労感について書いた。
むなしく医者を転々とした日々。
無関心、恥辱、軽減しない症状。
意識がもうろうとして、単語は意味を失い、思考は消えた。
「世界が遠く感じられた」と、ヒレンブランドは書いている。
「透明なビニールにくるまれているかのようだった」


CFSという病気自体が何十年もの間、医学的にも科学的にも幾重ものベールに
包まれてきた。
ヒレンブランドが1987年に発症して以降、全米で400万人もの患者がいる
この病について、医師の関心は高まり、研究者は原因についてさまざまな
仮説を立てている。

とはいえ一気に前進とはいかないようだ。
今年8月、米国立衛生研究所(NIH)と米食品医薬品局(FDA)の共同研究
チームがCFS患者の血液中にレトロウイルスを発見したと発表した。

昨年も同様の報告があり、原因と治療法の特定に期待が高まった。

しかしこの夏発表された疾病対策センター(CDC)の研究では、ウイルスとの
関連性は見つかっていない。

現在は、コロンビア大学の著名なウイルス学者らによる全米規模の研究に
期待が寄せられている。

「最先端科学は、しばしば確実ではない」と、バンダービルト大学の伝染病
専門家ウィリアム・シャフナーは言う。
「常に気を引き締めておかなければならない」



<終身刑のような病気>
これまでも長い道のりだった。
この病気がアメリカで表面化したのは1980年代、以来CFS患者は医師の
懐疑的な態度に耐えてきた。
原因不明で診断法も具体的な治療法もない一連の症状に、医師はなすすべが
なかった。
ヒレンブランドをはじめ多くの患者が精神科医を紹介された。

CFSは長いこと二の次にされた。
1999年には政府の監査で、CDCがCFS用の巨額の予算を別のプログラムに
流用していたことが発覚している。

CFSは複雑な病気で、症状の経時的変化が大きく患者の範囲も広いので、
医学界を当惑させ続けている。
平日は平気でも週末になると衰弱する人もいる。
特に重症の患者は寝たきりになる。

「CFSは死刑ではないが終身刑に等しい」と、患者支援団体である米慢性疲労
免疫不全症候群協会のキム・マクリアリー会長は言う。
「患者は人生を十分満喫できない」
患者は科学的確証を求めている。


昨年発表された研究では、ネバダ州にあるウィットモア・ピーターソン研究所
(WPI)のジュディ・ミコビッツらが、XMRVという感染性レトロウイルス
(HIVと同系統)がCFS患者の67%で血液中に存在することを突き止めた。
「私たちが調べた患者については間違いない」と、ミコビッツは言う。
NIHの研究では、患者の87%でXMRVと同系統のウイルスのDNAが見つ
かったのに対し、健康な人では7%にすぎなかった。

しかしCDCの報告書やヨーロッパの複数の研究などでは、ウイルスは発見
されなかった。
理由ははっきりしない。
ウイルスの検査法は研究室によって異なる。
ある地域に固有のウイルスという可能性も考えられる。

おそらく最も重要なのは、WPIやNIHの研究対象となった患者も含めて、
ほかの患者よりはるかに症状の重い患者もいることだ。
「結局、このウイルスについてはまだ謎が多いということだ」と、CDCの
スティーブ・モンローは言う。
 
そもそもXMRVにどうやって感染するかということさえ分かっていない。
見つかったウイルスが実際にCFSを引き起こすかどうかもまだ分からないと、
研究者は強調する。
「ウイルスは病気とはまったく関係なく、CFSの原因ではないかもしれない」
と、NIHのハービー・オルターは言う。


しかしウイルスが原因である可能性は、人々を不安にさせている。
ある国際的な血液バンク協会は今年、ウイルス感染を懸念してCFS患者は
献血を控えるよう勧告した。

アメリカ赤十字に至っては、CFS患者やXMRV感染が判明した人の献血を
無期限に延期している。



<臨床試験にも賛否両論>
医師は現在、運動、認知行動療法、鎮痛剤、睡眠薬などさまざまな対症療法を
指示している。

しかしウイルスが原因だとしたら、ある問題が浮上する。
HIV感染者に処方するような抗レトロウイルス剤をCFS患者にも処方すべきか
どうか、だ。

CFS用としては未承認の抗レトロウイルス剤を服用している患者もいるが、
そろそろ計画的な臨床試験を行って有効性を確認するべきだと、アルバータ
大学(カナダ)のアンドルー・メイソン准教授は言う。
「戦いに勝つ方法はそれ以外にない」

とはいえ、ここでも異論はある。
臨床試験に入るにはより確実な根拠が必要だと主張する専門家もいる。
「患者は明らかに病気で苦しんでおり、早急に治療する必要がある。しかし
本当に関連性があるかどうかを突き止めるのが先決だ」と、コロンビア大学
感染免疫研究所のイアン・リプキン所長は言う。

11月上旬、リプキンは研究を次の段階に進めようとしていた。
全米の同じような症状の患者少なくとも150人から血液サンプルを集め、
年齢、性別、居住地域が同じ健康な人のグループと比較して、ウイルスとの
関連性を極力はっきりさせるという。

科学的発見は私たちが望むほど簡単ではない。
たいてい直感と研究と異論とフライングと脱線と落胆が絡み合っている。

いつの日かベールがすっかり取り払われ、原因が解明されて治療法が見つ
かる。
そしてヒレンブランドをはじめ何百万人もの患者が、生き生きとした日々を
取り戻せる・・・・・。
誰もがそう願っている。

(ニューズウィーク日本版12月15日号掲載)

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101216-00000303-newsweek-int

血液安定供給心配、福島で反発:日赤東北ブロック血液センター計画に

[血液、安定供給損なう 福島で反発 日赤、製造業務を仙台に]

(河北新報 2010年11月4日)


日赤が輸血用血液の製造業務を仙台市に集約する計画について、福島県内から
反発が起きている。
既に県医師会が反対の声明を出したほか、産科学会の県組織なども今後、
反対の意思を表明する見通し。

緊急手術や交通がストップした際の供給を不安視しているためで、「今まで
通り県内で製造業務を続けてほしい」と訴えている。


東北の輸血用血液は現在、各県の日赤ごとに製造されている。
福島県内では、県赤十字血液センター(福島市)が製造、郡山市やいわき市
など5カ所で原則3日分を備蓄し、必要な医療機関に運んでいる。


ところが、日赤の計画では、東北の輸血用血液製造は2012年4月から、
仙台市泉区の「日赤東北ブロック血液センター」(仮称)に一元化。
ブロック血液センターから6県に供給されることになった。



<危機対策を>
計画に対し、福島県医師会は10月末、将来の宮城県沖地震の発生なども指摘
しながら、「危機管理対策が十分担保されない限り、リスク分散を図る
べきだ」との声明を出した。

県立医大医学部の教授会も「一元化は血液の安定供給を損ない、県民の生命を
危うくする」との意見書を日赤に提出。
大戸斉・医学部長は「雪で東北道が通行止めになったりすれば、会津地方
などへの供給は不安だ。備蓄分は緊急手術などで使い果たす可能性もある」と
心配する。



<お産が心配>
日本産科婦人科学会福島地方部会と県産婦人科医会も今後、連名で意見書を
出すことにしている。
婦人科学会からは「お産では突然出血するケースも多い。患者が珍しい血液型
だった場合の対応も不安だ」との声が出ている。


反対意見について、日赤血液事業本部は「一元化しても供給体制に問題は
なく、各県の3日間の備蓄にも変更はない。現在も各県で血液を融通し合って
おり、緊急時でも十分に対応できる」と説明している。


日赤は現在、全国を7ブロックに分け、輸血用血液製造業務の集約を進めて
いる。
東北の他県からは今のところ、反対意見は寄せられていないという。


http://www.47news.jp/news/2010/11/post_20101104164128.html    




病と生きる:前衆院議長・河野洋平さん

[病と生きる:前衆院議長・河野洋平さん(73)]

(産経新聞  2010年8月20日)


<息子をドナーに肝移植 助かる命1人でも多く>
改正臓器移植法の全面施行で、家族の同意による脳死臓器提供が可能となり、
10日には改正法下で初の移植が実施された。
改正法ではまた、15歳未満の小児からの脳死臓器提供にも道が開けた。


C型肝炎から肝硬変になり、衆院議員の長男、太郎氏(47)をドナー(臓器
提供者)に生体肝移植手術を受けた前衆院議長の河野洋平さん。
「臓器提供が少しでも増えて移植によって助かる命が1人でも多くなって
ほしい」と、政治の第一線から退いた今も強く念じている。
(文 太田浩信)



どういう経過でC型肝炎に感染したかは正確には分かりません。
今にして思えば、あのころ、あのときかなという程度。
注射の針を通して感染するなんて当時は知りませんでした。
議員の仕事はきつく、肉体的、精神的なプレッシャーもあってか、最初のころ
からよく「疲れた」と言っていた。
政治家になって10年目、自民党を離れ、寝る時間も惜しく飛び回っていたら
疲れ方が今までとはちょっと違う。
医者から肝臓に大きなダメージがあると言われ、安静を命じられたが、船は
出ちゃったのだから戻るわけにいかない。

そうこうしているうちに平成9年、友人の強い勧めで渡米し、肝臓の一部を
採取する検査をいやいや受けました。
結果は「肝硬変になりかかっている」。
インターフェロンによる治療を始めたが、効果が得られない。
平成12年には黄疸が出て、その後、肝性脳症で意識を失うなど極端な症状が
出てきた。

子供3人はどこかで聞きかじってきたのでしょう、入院中の私に「おやじ、
肝臓移植をやれ」と提案した。
「神様がくれた寿命でいい。人為的に引っ張る気はない」と断り、押し問答が
しばらく続きました。

7年前に母親をがんで亡くし、子供たちは「どうすることもできなかった」
との気持ちが強かったんでしょう。
「おやじを何とかしたい」と、3人ともドナーに手を挙げた。
結局、太郎が「ぼくがドナーになる」と言って。
子供ができたばかりでしたが。

そして長野県松本市の信州大学医学部付属病院で平成14年4月、手術を受け
ました。
手術のときのことはよく分からないんですね。
手術室のドアが閉まるまでは知っているけど、それから先はまったく分から
ない。
術後は1度も痛みを感じなかった。
驚きました。

手術から2カ月後に退院。
執刀医の川崎誠治・第1外科教授(現順天堂大肝・胆・膵外科教授)から
「脂っこい食べ物はしばらく控えてください」と言われたのに、病院を出て、
その足でうなぎ屋に。
注文して待っていたら、川崎先生が店に入ってきた。
顔を見合わせて、「あー」。
悪いことはできない。
それからは割合ちゃんとした患者になりました。
川崎先生にはその後も検査でお世話になっていますが、体調についての不安は
なかったですね。



臓器移植法改正の論議が起きてから何年もかかり、ようやく迎えた昨年6月の
採決の場面でもA案、B案、C案と3案が出て。
衆院議長なので前面に出るわけにいかない。
心の中で太郎らが推すA案の行方を見守っていたのですが、大差で可決され
ました。
脳死臓器提供に広く道を開くA案が1番素直ではないかと、思っていました
ので正直うれしかったですね。


今後の臓器移植のあり方ですが、太郎は「子供は親のために臓器提供するのが
当たり前で、しない子供は悪い子供だ、みたいなことになるのが1番困る。
だから、私のことを美談のようにいってもらいたくない」という。

そういうドナーのことを考えると、現在進められる再生医療というのは1つの
道筋だと思います。



【プロフィル】河野洋平 こうの・ようへい
昭和12年、神奈川県平塚市生まれ。
早稲田大学卒業。
昭和42年の衆院選に自民党から立候補し、初当選。
14期連続当選。
昭和51年に自民党を離党し、新自由クラブを結成。
科学技術庁長官などを経て、復党。
野党となった自民党で第16代総裁となり、当時の社会党、さきがけと組んで
政権党復帰を果たした。
外相、衆院議長などを経て昨年夏、政界を引退。
現在は早稲田大特命教授。


http://sankei.jp.msn.com/life/body/100820/bdy1008200806001-n1.htm  





エイズ患者、四半期ベースで最多=「関心の薄れ危惧」—厚労省

[エイズ患者、四半期ベースで最多=「関心の薄れ危惧」—厚労省]

(時事通信  2010年8月13日)

厚生労働省は13日、今年の第2四半期(3月29日〜6月27日)に、新たに
報告されたエイズ患者は129人に上り、四半期ベースでは過去最多だったと
発表した。

すべて検査で把握されないまま発症した新規のエイズ患者で、このうち男性は
125人、30代以上が8割以上を占めた。

4年ぶりに母子感染が確認されたほか、一部で献血を通じて感染が判明する
ケースも相次ぎ、同省エイズ動向委員会は「国民の関心が薄れていることが
危惧される」としている。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100813-00000107-jij-soci

血液型(国試2008)

[血液型(歯科衛生士国家試験2008)]


血液を血清と混和した結果を図に示す。
血液型はどれか。
× a A型
○ b B型
× c AB型
× d O型

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保護中: ABO式血液型の生化学

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ABO式血液型とは

[ABO式血液型]

(Wikipedia)

A型はA抗原を発現する遺伝子(A型転移酵素をコードする遺伝子)を持って
おり、B型はB抗原を発現する遺伝子を、AB型は両方の抗原を発現する
遺伝子を持っている。

A抗原とB抗原は、持っていないとそれに対する自然抗体が形成される。

自然抗体を持っている理由は不明であるが、細菌感染説などが存在する。
但し、抗A抗体と抗B抗体は「IgM」であるが、細菌感染なら「IgG」が発現
するはずだという異論がある。

これらの抗原が最初に血液から発見されたために「血液型」という名称を
冠するもので、血液以外にも唾液・精液など、すべての体液にも存在する。
但し、1/4の人は抗原が出ないもしくは微量のため、この場合は検出が
難しい。


A抗原、B抗原はH抗原からそれぞれA型転移酵素、B型転移酵素によって
化学的に変換される。


3種の遺伝子の組み合わせによる表現形、ABO式血液型を決定する遺伝子は
第9染色体に存在する。

H物質発現をコードする遺伝子は第19染色体に位置し、H前駆物質をH物質へ
変換させる。
この遺伝子が発現しない場合はボンベイ型となる。





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