新生児300人に1人が感染 サイトメガロウイルス
- 2010年 12月 21日
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[新生児300人に1人が感染 サイトメガロウイルス、福医大など全国調査]
(福島民報 2010年12月21日)
妊婦を通して胎児が感染すると難聴や発達障害を引き起こす危険性がある
「サイトメガロウイルス」に、新生児の300人に1人が感染していることが、
福島県の福島医大を含む全国の研究機関による国内初の大規模調査で
分かった。
同ウイルスは成人で感染しても影響はほとんどないが、胎児が感染すると
2割で異常が生じるとされている。
早期に感染が確認されれば対処方法も考えられることから、同大などの
各機関は有効な検査や治療のガイドラインの作成を検討する。
全国調査は、福島医大が独自に県内の難聴者を調べた結果がきっかけで実施
された。
同大で難聴者のへその緒の遺伝子を調べところ、約15%が胎児期にサイト
メガロウイルスに感染していた。
難聴者の追跡調査は国内初めてで、同大独自の判定方法によって実現した。
同ウイルスの胎児への感染とその影響の解明を大きく前進させた。
さらに今回の全国調査によって感染実態がデータで裏付けられたことで、
同大は手洗いをしっかりしたり、口移しをやめたりするなど妊婦の感染
予防策やウイルスそのものに対する理解を広めていきたいとしている。
また早期に感染を確認できれば、抗ウイルス薬投与などの治療の他、人工
内耳の活用や言語訓練などでハンディを最小限に食い止めることもできると
いう。
調査には同大の微生物学、耳鼻咽喉科学、産科婦人科学、小児科学の各講座が
携わった。
中心的役割を果たした錫谷達夫微生物学講座教授(52)は「早期対応が重要。
聴覚異常を確認したら速やかに感染が原因かを調べることで有効な治療に
結び付く」と話している。
全国調査は厚生労働省の事業として県内の4医療機関を含む25機関で平成
20年10月から今年7月までに生まれた新生児2万1,272人を対象に実施した。
0.3%に当たる66人が感染し、経過観察で15人に難聴や発達障害の症状が出て
いる。
県内の対象は2,940人で、0.2%に当たる5人が感染していた。
うち新生児1人が生後6カ月で聴覚障害を発症、福島医大が抗ウイルス薬
投与を6週間続けた結果、聴覚が回復した。
<サイトメガロウイルス>
ヒトヘルペスウイルスの一種で、日本人は20〜30歳までに70%程度が感染
する。
健康体で感染してもほとんど発症しない。
しかし、妊婦が感染すると、胎盤を通じ胎児に感染し、感染した胎児の2割
程度に異常が生じるとされる。
出生時は無症状でも後から難聴、発達障害などの症状が現れることがある。
胎盤以外に唾液や母乳、精液、尿などを介して人から人に感染する。
http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=9765905&newsMode=article