カテゴリー : 小児矯正

10人に1人は永久歯欠損  小児歯科学会が初の調査

[10人に1人は永久歯欠損 小児歯科学会が初の調査]

(共同通信  2011年3月5日)


28本の永久歯のうち、1~数本が何らかの原因により作られず、欠損している
「先天欠如」の子どもが10人に1人いることが、日本小児歯科学会の初の全国
調査で5日、分かった。

全部が生えそろわないと、噛み合わせの異常など、さまざまな悪影響が出る
可能性がある。

担当した山崎要一鹿児島大教授(小児歯科学)は「かなり多い数だ。治療の
多くは自費診療が必要な上、治療ができる専門の歯科医師の数も少なく、
大きな問題だと考えている」と話している。


2007~2008年に、先天欠如以外の理由で歯科を受診した12都道府県の7歳
以上の子ども1万5,544人を調査。
先天欠如は1,568人(10.1%)で見つかった。
男子では9.1%、女子では11.0%だった。

7歳の段階でエックス線写真でも永久歯の芽(歯胚)が確認されないと、
約99%の確率で欠如するとされる。

原因不明のため、予防はできない。

噛み合わせを正常にするため、歯並びを整えたり、インプラント(人工歯根)
治療をしたりするなど、かなり専門的な治療が必要になるという。


山崎教授は「全国に歯科の病院は6万ほどあるが、きちんと対応できるのは
数千程度。学会のホームページで紹介する専門医か矯正歯科医に相談して
ほしい」と話している。




http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011030501000069.html
   

お口ポカン:要注意  病気や虫歯の恐れ

[お口ポカン:要注意 病気や虫歯の恐れ、 フィルター・加湿機能持つ鼻]

(毎日新聞  2011年1月9日 東京朝刊)


電車の中などで、口を開きっ放しにしている子どもを見かけることがある。
人間は一般的に鼻で呼吸する。
口呼吸が癖になると細菌などを取り込みやすくなり、病気にかかるリスクが
増えるほか、歯の成長にも影響する。
インフルエンザや花粉が気になる季節に、子どもの「お口ポカン」問題を
考えてみた。
【中西拓司】


神戸市内の主婦(35)は4歳になる長男が、生後半年ごろから日常的に口を
開いていることが気がかりだ。
「たまに閉じることもあるが、寝ている時も含めていつも開いている」と
いい、歯がいつもむき出しになっているので、転倒した際に前歯が欠けた
こともあった。
口を開ける癖がない長女(7)に比べて虫歯になりやすく、すでに5本治療
した。
「口を閉じようね」と促しても、すぐに忘れて口を開けてしまう。
「健康にも悪そうなのですぐに直したい。
どうすればいいのか」と医師を受診したこともあった。


「恒常的に口呼吸しているようなら、早めに耳鼻咽喉科の診察を受けて
ほしい」。
千葉大大学院医学研究院の岡本美孝教授(耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学)は
こう語る。
口呼吸が長引けば「のどの炎症や睡眠障害など、さまざまな病気を招く恐れが
ある」という。


鼻の内部には、左右それぞれに複雑な形をした3つの突起があり、表面の
粘膜や繊毛でホコリや微生物などの異物を取り除く働きがある。
また、のどを痛めないように外部の乾いた空気に湿り気を与え、温めてから
体内に取り込む加湿や加熱の機能もある。
鼻はにおいを感じる機能だけでなく、体内に異物が入るのを防ぐフィルターの
役目を果たしているというわけだ。


岡本教授によると、子どもが口呼吸する原因としてアレルギー性鼻炎などに
よる鼻づまりのほか、鼻の奥にある「アデノイド」の肥大などが考えられると
いう。
アデノイドは微生物に対する免疫力を作るリンパ組織の一種とみられており、
通常は3~4歳をピークに一時的に大きくなるが、その後は小さくなる。
しかし、炎症などによって腫れてしまうと鼻呼吸をしづらくなり、いつの
間にか口呼吸が習慣化する場合がある。


乳児用品メーカー「ピジョン」などが2001~2002年にかけて、2~23歳
までの約1,000人を対象に普段、口が閉じているかどうかを聞いたところ、
「閉じる習慣がついている」と答えた保護者や本人は39%だった。
一方、「いつも開いている」と答えた人は22%で、3歳以下では29%と
最も多く、13歳以上でも15%を占めていた。


口呼吸は歯の成長にも影響を与えると言われている。
ひかり歯科医院の三谷寧院長(歯学博士)は「口を開けたままにしておくと
唇や舌の位置が定まらず、歯並びも悪くなる恐れがある」と話す。

歯並びをよくするためには、
  (1)唇を結ぶ
  (2)上下の歯を軽く閉じている
  (3)舌は上あご部分に触れる位置に落ち着いている
の3つの習慣を身につけることが重要だ。
三谷院長は「歯やあごなど顔面の成長が著しい3歳ぐらいまでに、習慣付けて
ほしい」と話す。

また、口呼吸は虫歯になるリスクも高い。
三谷院長は「口を開いたままだと口内が乾いて、唾液の循環が悪くなり、歯を
溶かす細菌が増えやすくなる」と指摘する。
歯を守るためにも早めに鼻呼吸を定着させたい。


<口笛、鼻歌で改善>
茨城県日立保健所は、独自の「お口ポカン度チェック」で、保護者に指導を
行っている。
1つでも思い当たれば、口呼吸が習慣になっている可能性があるという。
また、口を閉じる癖をつけさせる遊びなども勧めている。
同保健所の担当者は「口笛など遊びを通して鼻呼吸を習慣化させてほしい」と
呼び掛けている。




<お口ポカン度チェック>
・テレビを見ている時などに口が開いていませんか?
・のどがよく渇きませんか?
・口から歯や舌が見えていませんか?
・食事の際、くちゃくちゃ音をさせていませんか?
・歯ぐきが赤く腫れていませんか?


<口を閉じる習慣を身につけるには>
・口の中に空気を入れほおを膨らませる
・にらめっこ
・ハミング(鼻歌)
・口笛を練習する





食物をすり潰すように噛むことは上顎骨成長を促し歯列不正を予防

[ライオン、噛み合わせの力が小児の上顎骨に与える影響を解析]

(日本経済新聞・プレスリリース  2010年12月28日)


<力学解析シミュレーション技術で解明>
歯並びにも影響する子どもの顎の成長のためには、「食物をすり潰すように
よく噛むこと」が大切。

ライオン株式会社(社長・藤重 貞慶)はオーラルケア研究の一環として、
当社包装技術研究所と日本大学松戸歯学部歯科矯正学講座との共同研究に
おいて、製品開発で活用している力学解析シミュレーション技術を応用し、
噛み合わせの力が小児の上顎骨に与える影響を解析しました。
その結果、「食物をすり潰すようによく噛むこと」は上顎骨の成長を促し、
歯が生えるスペースを確保することとなり、叢生の予防につながることが
示唆されました。

*叢生(そうせい):歯並びが整っていないこと




<研究結果>
一般的に、骨は運動などの力の負荷が刺激になって成長が促進されると
いわれています。
骨の成長点は末端部にあり、上顎骨では鼻腔側壁や正中口蓋縫合部などが
成長点となります。

本研究では、小児の上顎骨に咬合力がどのような影響を与えるのかを明らかに
するため、噛みごたえのある「硬性ガム」を試料として用い、奥歯(第1
大臼歯)で咀嚼する力学解析シミュレーションを行いました。

その結果、上顎の骨が接する鼻腔側壁及び上顎正中口蓋縫合部に、咀嚼に
よって加わる力が集中していることがわかりました。
また、「柔らかいものなどを上下に噛み潰す咀嚼パターン」と、「硬いもの
などをすり潰すように噛む顎の横の動きが加わった咀嚼パターン」を比較
すると、「すり潰すように噛む咀嚼パターン」の方が上顎正中口蓋縫合部に
より大きな力が加わることが示されました。
すなわち、噛むときに鼻腔側壁や上顎正中口蓋縫合部に繰り返し力が加わる
ことが示唆され、咬合力が上顎骨の成長点に力の負荷をかけることで、
口蓋部や鼻腔底幅の成長や形成に関与している可能性が示されました。
またその効果は、「すり潰すように噛む咀嚼パターン」の方がより大きい
こともわかりました。

以上、「食物をすり潰すようによく噛むこと」により、上顎骨の成長を促し、
上顎の口蓋部の面積が大きくなって歯が生え並ぶスペースが確保されるため、
その結果、叢生の予防につながることが示唆されました。


*上顎の骨格は数多くの骨で形成され、複数の骨のパーツが筋肉や結合組織
などの軟組織によって結びついた状態になっている。



http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=269877&lindID=4   


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子ども相談室:1歳5カ月男児 歯並びが悪く気になる

[子ども相談室:1歳5カ月男児 歯並びが悪く気になる]

(毎日新聞  2010年11月5日)


<Q・1歳5カ月男児 歯並びが悪く気になる>
1歳5カ月の長男。
生後10カ月から歯が生えましたが、下の歯並びがとても悪く気になって
います。
上から見ると、カタカナの「ハ」の字が並んでいるように見えます。
生え方もバラバラです。
アドバイスお願いします。
(東京都、母)



<A・歯磨きとよく噛む習慣つけ、あごを育て永久歯に備えて
                     =小児歯科医・丸山進一郎>
乳歯の生え方には正しい順番はなく、個人差があります。
日本小児歯科学会は1988年、一般的な順序の目安を発表しましたが、
その通りではない子も多いです。
生えてくる時期や間隔も同様で、生えてくればあまり気にしなくても大丈夫
だと思います。


ただ、乳歯の歯並びにすき間がなく凸凹だと、将来の永久歯の歯並びも悪く
なる確率が高いとみられます。
乳歯と永久歯の大きさは必ずしも相関しませんが、歯並びの良しあしは、
あごの大きさと歯の大きさのバランスで決まるのです。

歯は生えてくると大きさは変わりませんから、歯科医の保健指導では、あごが
少しでも大きく発育できるようにアドバイスしています。


また、むし歯にならないように歯磨きを習慣化することも大切です。
むし歯になるとよく噛めなくなり、ひどく歯が欠けると歯並びに影響します。
よく噛むことを生活の中で定着させることも重要です。
硬いものを無理やり食べさせるのではなく、普段の食事でよく噛むことを習
慣にするように教えています。

食べ物を水分で流し込んで食べていないかどうかも注意しなければなり
ません。

空腹感の少ない子どもも多いので、外で遊んでおなかをすかせ、食事に集中
できる環境を整えてあげることなども教えています。


今後は、1歳半健診や3歳児健診で相談したり、かかりつけの歯科医を
見つけて相談してみてください。


http://mainichi.jp/life/edu/child/news/20101105ddm013070009000c.html  




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