[新生児脳出血予防:指針改定、ビタミンK投与増やす 3カ月まで週1回
                          --小児科学会]

(毎日新聞  2010年9月15日)


新生児の脳出血などを予防するためのビタミンK投与について、日本小児科
学会は、投与期間の延長と回数を増やすため、「生後1カ月までに3回」と
する現在の指針を「生後3カ月まで週1回」と改定した。
新投与法では発症例がないことが分かったためで、助産院や自宅で出産した
場合でも適用するよう求めている。


ビタミンKは母乳にはあまり含まれず、乳児は不足しがちだ。
学会によると、1980年ごろには主に母乳で育つ乳児1,700人に1人が脳や
消化管から出血するビタミンK欠乏性出血症を発症し、死亡することも
あった。


ビタミンK2シロップ(2ミリグラム)を1カ月検診までに3回投与する
予防法が普及し、発症率が10分の1以下に減った今でも年に少なくとも
十数人が発症しているとみられる。
だが、欧州の研究で、毎日か週1回投与している場合、発症例がないことが
分かった。


新指針では、生後すぐと退院前に1回ずつシロップを飲ませ、その後は3カ月
まで毎週1回投与することを推奨。
粉ミルクなど人工栄養の場合は、1カ月以降は与えなくてもよいとした。

ただし、シロップ投与のために通院しなければならず、自宅に持ち帰れる
製剤が認可されるまでは旧指針を適用する。


指針改定にかかわった白幡聡・北九州八幡東病院長は「この病気はほぼ完全に
防げる」と話す。


ビタミンKを巡っては今年5月、「ホメオパシー」という独自の思想に
基づき、シロップを与えず乳児を死なせたとして、山口市の助産師が遺族から
損害賠償を求められる訴訟が起きた。
その後の日本助産師会の調査で、加盟助産所の1割弱に当たる36カ所で、
ビタミンKを投与しないケースがあったことも判明した。

【西川拓】

http://mainichi.jp/life/edu/child/news/20100915ddm012040017000c.html   

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