[口臭:90%以上は口の中に原因

(共同通信社 最新医療情報  2009年7月28日)


自分では気付きにくいが、知らないうちに他人とのコミュニケーションの
障害になることもある「口臭」。
東京医科歯科大病院 で口臭専門の「息さわやか外来」診療科長を務める川口
陽子教授に、原因や最新の診断について聞いた。


<口臭のタイプは>
ひとつが生理的口臭です。
起床直後に口の中がネバネバして不快に感じる人がいます。
これは寝ている間に唾液の分泌が減り細菌が増殖するからです。
口臭の原因となる揮発性硫黄化合物というガスもたくさんつくられますが、
朝食や歯磨きで細菌が減り、唾液の量も増えると口臭は弱くなります。
生理的口臭のレベルは一日の中でも変化し、空腹時や疲労時、緊張時にも
高まります。
正常な反応なので神経質になる必要はありません。


<食べ物の種類は関係するか>
ネギやニラ、ニンニクなどを食べた後の口臭は、口の中の食べかすが原因の
場合と、体内で消化吸収されたにおい物質が血液で肺に運ばれ、呼吸時に放出
されてにおう場合とがあります。
アルコールやたばこなどの嗜好品が原因の口臭もあり、これは時間の経過と
ともに減少します。


<治療が必要なのは>
口の中の病気、鼻やのどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気などが
口臭と関連すると考えられていますが、90%以上は口の中の汚れや病気が原因
です。

胃の病気が原因と思っている人が少なくないようですが、げっぷを除いて
通常、胃の中の空気が口に出てくることはありません。
口以外では鼻やのどの病気が口臭の原因として多いです。

口の中の原因としては、歯周病や舌苔という舌の汚れ、歯や義歯の清掃不良、
進行した虫歯などが主なものです。

睡眠薬や降圧薬の一部に唾液の量が減るものがあり、これが口臭の原因になる
場合もあります。

このほか、診察や検査で異常がなくても本人が「どこかに原因があり、口臭が
ある」と考えている心因性口臭の場合もあります。


<診断の方法は>
通常は、朝の歯磨きをせずに来院してもらい、経緯などを詳しく聞くとともに
口の中を診察します。
検査は、測定装置で口臭のレベルと原因物質の比率を調べると同時に、
人の鼻でにおいの強さと質を判定する「官能検査」も必ず行います。

例えば、歯周病が原因の場合は、血なまぐさい・魚臭いにおいがするメチル
メルカプタンというガスの割合が多くなるなどの特徴があり、口の中の診察
結果と併せて判断します。
病的口臭や、生理的口臭でにおいのレベルが一定以上の人には、専門的な
清掃や治療をしたり、全身の病気が原因と疑われる場合にはほかの診療科を
紹介したりします。

http://www.47news.jp/feature/medical/2009/07/post-126.html