[クレンチング(噛み締め)と味覚異常]


異常な力による継続的な噛みしめ(クレンチング)は、頭痛や頚肩腕症候群、
歯周病など様々な症状を引き起こす。
さらに、味覚の変化(鉱味や酸味)を招くこともある。


上下の歯に異種金属充填物があると「ガルバニー電流」が生じ、味覚の変化
(鉱味や酸味)を招く。
例えば、上顎の歯にアマルガム、下顎の歯に金合金インレーのようにイオン化
傾向に大きな差がある組み合わせで生じやすい。
また、アルミホイルを噛んだり、スプーンやフォークが歯に当たった時にも
味覚の変化を招くことがある。


クレンチングによる味覚の変化はガルバニー電流のように痛みを伴った味覚
変化ではないが、似たような部類の味覚異常である。


私(横山)も時々感じることがある。
患者さんには、「極力クレンチングしないように」と常々説明している。
もちろん自分自身では常に極力クレンチングしないように意識している。
しかし、睡眠時まではコントロールできないので、翌朝味覚の変化(鉱味や
酸味)を感じることが稀にある。
この場合、睡眠時のクレンチングが数夜続くことが多いので、味覚の変化も
数日続くことになる。




慢性的な味覚障害(味を感じない)は栄養失調か薬剤の副作用が多い。
代表的な栄養失調に伴う味覚障害は亜鉛欠乏であるが、亜鉛欠乏単独で起こる
味覚障害は30%前後という報告が多い。
口腔粘膜はターンオーバーが極めて早く1日〜数日である。
その極めて早いターンオーバーに対応するには、全ての栄養素が充分にある
ことが前提条件である。

急性の味覚障害の場合には、いくつかの疾患の前兆のことがあるので、
医療機関を受診するのが望ましい。


(横山歯科医院)