[増える子供の顎関節症]

(あなたの健康百科)


<あごの骨と筋肉のバランス崩れる><受験などストレスも原因に>

子供たちに、顎関節症の患者が最近増えている。
数年前に学校の歯科検診であごの関節検査が行われるようになって、発見が
多くなったのだが、この病気は、悪い姿勢や受験などのストレスが原因になる
こともある。
このため、予防、治療には、まず原因を見極め、それを取り除くことが
大切だ。



<痛くて開口が困難に>
顎関節症の主な症状について、東京医科歯科大学歯学部付属病院顎関節
治療部の木野孔司助教授は、
  (1)あごが痛い
  (2)口を大きく開けられない
  (3)耳の近くでカクカクと音がする
  (4)かみ合わせに違和感がある
  (5)口を完全に閉じられない
の5つを挙げ、次のように言う。
「顎関節症は、これら症状のどれか1つ、または幾つかが重なって表れて
きます。はっきりした症状がない場合でも、あくびができない、指を3本縦に
そろえて口に入れることができない、頭痛や肩凝りがひどいなどのケース
では、顎関節症が潜んでいることがあります」

子供の顎関節症は、永久歯が生えそろう12歳前後に、大人と変わらない食事を
取ることが原因の1つと考えられている。
「この時期の子供は、骨格の成長が急速に進んでいる時なので、必要以上
にあごを使うと、あごの関節を作る骨とそれを動かす筋肉のバランスが崩れ、
あごに痛みなどを引き起こすことになるのです。また、悪い姿勢や、受験
などによるストレスが原因になっている場合もあります」と木野助教授。



<幼児期から筋肉鍛える>
一般に、受験に当たって、子供は、寝る間も惜しんで机にしがみつくことに
なるが、その際の姿勢が悪いと肩に力が入って歯を食いしばったり、さらには
親の期待が負担になったりすることなどが顎関節症を発症する原因になる。
「顎関節症は、幾つもの原因が重なり、それがその人の限界を超えたときに
発症すると言えます。そのような原因を減らすことが、予防と治療につながり
ます」

顎関節症になった受験勉強中の子供が、姿勢を矯正され、1時間ごとに机から
離れて軽い運動をするように指導されたことで、2週間後には症状がかなり
改善したケースもある。
「子供の顎関節症は、成長過程の時は、すぐに治療をしないで、学校や家庭
での生活状況を調べるのが先決です。学校検診で顎関節症が疑われた場合は、
専門医を紹介してもらって、適切な指導を受けてください」

顎関節症の予防には、幼児期からかみごたえのある食品を食べることを
心掛け、あごの筋肉を鍛えておくとよい。


http://www.medical-tribune.co.jp/kenkou/kodomo_gakukansetsu.html