めまいは生命の注意信号
- 2008年 11月 6日
- カテゴリー : 心臓・循環器 . 整形外科 . 耳鳴り・難聴・めまい
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[めまいは生命の注意信号]
(朝日新聞 田辺功の医療よもやま話 2008年11月6日)
めまいに関する質問を、お二人からいただきました。
東京都の60代男性Aさんから。
「2週間前から、起き上がる時にクラクラするようになりました。初回は
地震と思うほど。目の前が真っ暗になり失神する感じでしばらく動けない
こともあります。しかし、一度立ち上がると平常に戻り、ジムで運動しても
大丈夫です。人間ドックでも問題なしでした。」
続いて、佐賀県の50代男性Bさん。
「最近、背中をのけぞっての運動とか、見上げる動作とか、寝返りをした
時に、目がくらむ寸前みたいなボーッとした状態がひんぱんに起きます。
数年前から高血圧の薬を飲んでいます。」
めまいは難しい病気です。
非常に多くの原因で起き、病院へ行ってもほとんどが「異常なし」で片づけ
られます。
しかし、お二人のようなひどい症状が「異常なし」であるはずがありません。
めまいに詳しい医師がめったにいないからそうなるだけです。
教科書的には、Aさんは「起立性低血圧」かも知れません。
急に立ち上がると血圧が下がり、脳への血流が不足するのです。
Bさんは「良性発作性頭位めまい症」の可能性もあります。
内耳の障害のため、頭の位置が変化すると急に回転性のめまいが起きます。
しかし、めまいのプロ、坂田英治・埼玉医大名誉教授に意見を求めたところ、
「めまいはそんな簡単なものではない」と叱られてしまいました。
坂田先生は患者さんに30分も1時間も問診をします。
AさんやBさんの訴え程度の内容では、原因解明や適切な治療はとうてい無理
とのことです。
Aさんについては、中性脂肪やコレステロール値、尿酸値、乗り物酔いの有無
など多くのデータが必要です。
生命にかかわる重大な病気、つまり不整脈などの心臓病や、脳血管の動脈
硬化が考えられます。
坂田先生によると、めまいのうち耳が原因なのは1割程度で大半は心臓や脳
です。
「しかし、多くの循環器医がそのことに気づいてさえいない」と嘆いて
います。
Bさんに関しては首の骨(頸椎)の異常の可能性もあるそうです。
いずれにせよ、めまいは生命維持の「黄信号」(注意信号)で、放置して
おいていいものではありません。
坂田先生のアドバイスは「『めまい外来』の専門医か、じっくり話を聞き検査
してもらえる経験豊かな内科医、家庭医に相談したほうがよいでしょう」との
ことでした。
https://aspara.asahi.com/column/yomoyama/entry/1fQta3ZpYB