[食道アカラシア]

(あなたの健康百科)

<胸がつかえ、吐くことも −バルーン療法が有効−>


胸がつかえる、急いで食べると吐いてしまう−。
軽症の食道アカラシアで見られる症状だ。
気のせいにして放置していると、進行して重症化するばかりか、
がんを合併する危険性もある。


<食道下部が開かない>
食道と胃の境にある下部食道括約部は、飲食物をのみ込んだとき
には開き、その後は逆流を防ぐために閉じている。
飲食時にその部分の開きが悪い、あるいは開かなくなる病気が
食道アカラシアだ。

「この病気は、若年者から高齢者まで幅広い年齢層に見られ
ますが、軽症例では見逃されやすいのです」と、日本医科大学
第三内科の岩切勝彦講師は指摘する。

「症状は、軽症例では飲食時につかえ感がある、急いで食べると
吐いてしまうなどですが、中程度以上になるとだ液もたまるので、
睡眠中によだれやせきが出てきます。ひどい場合は、誤嚥性肺炎の
原因にもなります。何よりつらいのは、食べられないことです」

進行すると内視鏡や造影剤による検査で診断は付くが、軽症例では
分かりにくい。


<30歳以上の9割で改善>
「軽症例の診断には、下部食道括約部の開き具合を調べる運動
機能検査が必要です。食道アカラシアが疑われる場合は、この
検査ができる医療機関を紹介してもらうとよいでしょう」

治療は、バルーン療法と言って、下部食道括約部に硬質ゴムで
できた風船を挿入して膨らませる方法が一般的だ。

「わたしたちの施設では、この治療法によって30歳以上の人の
90%以上に症状の改善が認められています。若年者ではそれより
有効性は落ちますが、試してみる価値はあります」
この治療法で症状が改善されない場合は手術が必要で、最近は
腹腔鏡を用いた手法が普及しつつある。

一方、日常のケアとしては、食道アカラシアになりやすい人は、
もともと胃腸の蠕動運動が弱いので、食事はゆっくりと食べ、
水分を十分に取るようにと、岩切講師はアドバイスしている。


http://www.medical-tribune.co.jp/kenkou/200401131.html   

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