睡眠学習:眠っている人の脳に刺激、特定の記憶を強化
[脳:ぐっすり眠っても、覚える 米の大学チーム、特定の記憶強化を確認]
(毎日新聞 2009年11月20日)
ぐっすり眠っている人の脳に刺激を与えることで、特定の記憶を強化できる
ことを、米ノースウエスタン大のチームが実験で確かめた。
睡眠学習への応用も期待できそうだ。
20日付の米科学誌「サイエンス」に掲載された。
【元村有希子】
実験は19~24歳の男女12人に実施した。
コンピューター画面のさまざまな場所に、割れたグラスやヘリコプター、猫
など50種類の絵が順番に現れ、猫の絵を表示している間には鳴き声など関連
する音を聞かせて、表示位置を覚えてもらった。
1度目のテストの後、全員が約1時間の昼寝をした。
「ノンレム睡眠」と呼ばれる深い睡眠のうち、眠りがさらに深まった段階で、
50個中25個の音を聞かせた。
目覚めた後に2度目のテストをしたところ、睡眠中に音を聞かせた25個の
方が、聞かせなかった25個より表示位置を正確に覚えていた。
しかし被験者は、睡眠中に音を聞いた認識がなかった。
チームは別の12人に同じ学習をさせ、昼寝の代わりに別の作業をしながら
25個の音を聞かせた。
2度目のテストの成績は、音を聞かせた絵とそうでない絵との間で差は見られ
なかった。
睡眠中の脳が大量の情報を取捨選択して定着させていることは、脳が働いて
体が休んでいる浅い眠りの「レム睡眠」中と考えられていたが、脳も体も
休んでいる「ノンレム睡眠」中では、詳しくは分かっていない。
脳と記憶の関連を研究している科学技術振興機構の黒谷亨研究員(神経
生理学)は「脳が休んでいるはずの深い睡眠中にも、別のモードで脳は活動
しているようだ。記憶を定着させる新しい仕組みの解明につながるかも
しれない」と話す。
http://mainichi.jp/select/science/news/20091120dde007040016000c.html
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